ある程度の規模のシステム開発プロジェクトであれば、要件定義フェーズなどのプロジェクトの初期段階で「マスターテスト計画書」を作成するプロジェクトが多いだろう。この文書は、プロジェクトで実施するテストの実施方針や体制、スケジュールなどを定義したものだ。プロジェクト特性を押さえて、プロジェクトごとにカスタマイズした“中身のある”文書を作成しなければならない。 マスターテスト計画書はプロジェクトにおけるテストの根幹となるが、きちんとした検討プロセスを経て作成されている現場は多くない。要員が足りない、時間がないといった様々な理由により、要件定義書やプロジェクト計画書に比べると、十分な配慮のうえで作成されているとはいい難いのが実情だ。 頻繁に見かけるのが、過去案件や社内標準のサンプルをそのまま使ったマスターテスト計画書だ。体制やスケジュールといった明らかに異なる部分は手直ししているが、テストの内容など