1999年から2011年まで、約12年間で16作品がリリースされた『パワプロクンポケット』(以下、『パワポケ』)シリーズ。 野球好きでなくても一度はプレイしたことがある人気タイトル『パワフルプロ野球』(以下、『パワプロ』)の派生作品でありながら、一部のシナリオがネットミーム化するほどの尖った作品であり、いまでも多くのユーザーの記憶に残り続ける名作である。 その『パワポケ』シリーズが、2021年11月25日、約10年の時を経て『パワプロクンポケットR』(以下、『パワポケR』)として復活を遂げた。 スマホゲーム『実況パワフルプロ野球』(以下、『パワプロアプリ』)での『パワポケ』コラボに際して制作陣のインタビューを行ったのだが、予想を超える大きな反響があり、その熱が冷めやらぬ2021年6月、10年ぶりとなるシリーズ新作『パワポケR』が発表となった。 『パワポケR』発表に筆者はいちファンとして『パ
2000年代前半、株式会社アトラスは岐路に立たされていた。 『真・女神転生』シリーズでコアなファンがついていた同社だが、『真・女神転生』シリーズをもとにさらなるユーザーの獲得のため展開した『ペルソナ』シリーズと『デビルサマナー』シリーズは、コアな人気を得たものの、幅広いユーザーの獲得には苦戦していた。 ベテラン社員たちも次々と去っていき、同社のコンシューマーゲーム事業は大きな選択を迫られていた。 ※『ペルソナ3』……2006年7月にプレイステーション2向けに発売されたアトラスの『ペルソナ』シリーズ第3弾。学園都市を舞台に特殊能力「ペルソナ」を使う少年・少女たちの物語が描かれていく。 そんな中、2006年7月に発売されたジュブナイルRPG『ペルソナ3』は、発売当時から異質な雰囲気を放っていた。 色味を抑えられたアニメーションに、ラップ入りのクールなBGM。 ポップで軽やかでありながらも、底知
クソゲーだから,覚悟のうえで買ってほしい――「moon」移植版配信開始記念,木村祥朗氏&西 健一氏インタビュー ライター:箭本進一 カメラマン:増田雄介 1234→ 「もう,勇者しない。」をキャッチコピーに「伝説のアンチRPG」と銘打たれた「moon」は,現実世界の主人公がRPGの世界に吸い込まれ,“勇者”が殺したアニマルたちのソウル(魂)を救っていく……という強いメッセージ性を持つ作品だ。 1997年10月16日にPlayStation向けに発売された「moon」が,2019年10月10日,Nintendo Switchのダウンロード用ソフトとして復活を遂げた。 そんな「moon」を生み出したソフトハウスがラブデリックだ。スクウェア(現スクウェア・エニックス)において「スーパーマリオRPG」などの作品に携わった,西 健一氏,工藤太郎氏,木村祥朗氏らが中心となってゲーム制作が行われた同社は
ライザはこうして生まれた。「ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜」キャラクターデザインの変遷を,細井Pとトリダモノ氏が語る 編集部:御月亜希 カメラマン:佐々木秀二 12→ コーエーテクモゲームスのガストブランドで展開されている,錬金術がテーマのRPG「アトリエ」シリーズ。その最新作となる「ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜」(PS4/Switch/PC)は,2019年9月26日に発売が予定されている(PC版は10月29日発売予定)。 「アトリエ」シリーズは,3部作前後で新たな世界観での物語を描くのが通例となっているが,そのキャラクターデザインの魅力は,どの主人公も特筆すべきものがある。キャラクターのビジュアルだけ見ても人気がわかるシリーズといっても,過言ではないだろう。 とくに,「ライザのアトリエ」の主人公である「ライザリン・シュタウト(ライザ)」は,公開後の反響も
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の地形がどのような考えで作られ、 そして続編の開発ではどのような人に関わってほしいのか、 3人の開発スタッフに語ってもらいました。 滝澤 智 1995年入社。NINTENDO 64ソフト『時のオカリナ』からゼルダシリーズに参加し、デザイナーとして多くのタイトルに関わる。『ブレス オブ ザ ワイルド』に続き、その続編でもアートディレクターを担当。 竹原 学 東京のゲーム会社を経て、2011年に任天堂に入社。『マリオカート8』などに関わったあと、『ブレス オブ ザ ワイルド』では地形デザインの建物担当リーダー、続編では地形デザインのスーパーバイザーを担当。
そんなアリスソフトの代表作と言えば、『Rance』、『闘神都市』、『大悪司』といった大ヒットしたシリーズの名が挙がる。 これらはいまも新作が発売されるたびにPCゲーム雑誌の人気ランキングを席巻し、平成30(2018)年に催された「萌えゲーアワード 2018」【※】においても、みごとに『RanceX −決戦−』が準大賞を受賞している。 とりわけ平成30年発売の最終作『X』で完結となったこの『ランス』シリーズは、第1作『Rance −光をもとめて−』が平成元(1989)年に発売されており、まさに平成という時代のパソコンブーム、PCゲーム業界の変化そのものを色濃く映している作品だと言えるだろう。 そして何より特筆すべき部分は、この『ランス』をはじめ、これらの人気シリーズすべての産みの親が、30年間ずっと開発チームのリーダーであり続けたことにある。 彼の名はTADA。コンシューマー市場にも、30年
『光のお父さん』は瞬く間に『FFXIV』プレイヤーの間で話題となり、2015年3月にゲームメディア・4Gamer.netに掲載された、『FFXIV』のプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏とフリーライターのマフィア梶田氏との対談記事では、 「いまであれば、一撃確殺ブログの『光のお父さん計画』が面白いですよね。」 (吉田氏) 「『光のお父さん計画』のセンス溢れる構成は,正直ライターとして嫉妬しちゃうレベルですよね……」 (梶田氏) というやり取りも掲載されている。 そして2015年7月、ゲームメディア・インサイドにて、マイディー氏と光のお父さん(本人)のインタビューが掲載された。ある男がその記事を発見したことにより、『光のお父さん』は前代未聞の偉業を成し遂げることになる。 男の名は渋谷恒一。VRゲーム『Last Labyrinth』などを手掛けるゲーム会社たゆたう(現あまた)のプロデュ
天正3年(1575年)、織田信長・徳川家康の連合軍と武田勝頼軍が戦う「長篠の戦い」が勃発した。 長篠合戦図屏風(徳川美術館蔵) 歴史の授業を通じて教科書で学ぶだけではなく、日本の戦国時代をテーマにしたゲームでもたびたびモチーフとなるこの戦い。織田・徳川軍の用意した3000丁の新兵器「鉄砲」と「三段撃ち」なる戦法によって、武田の精鋭騎馬兵がことごとく討ち取られたという通説が長く語られてきた。 しかし近年では、小瀬甫庵が記した歴史書『信長記』と太田牛一の『信長公記』のさらなる比較などを経て、そもそも三段撃ちなど存在しなかったのではないかという新説が浮上している。 あるいは1900年代に生まれた「インターネット」。その起源である「ARPANET」は、核戦争が起きたとしても耐えうる通信手段としてアメリカ軍が軍事目的で開発したという話が伝えられてきた。 だが一方で、誕生に関わったロバート・テイラー氏
ホーム インタビュー サイバーパンクADV『VA-11 Hall-A』開発者「性と萌え」インタビュー。際どい描写も多いゲームに込められたこだわりとは? 世界でもっとも危険な国のひとつとも言われるベネズエラ。そのベネズエラ出身のインディーゲームデベロッパー、Sukeban Games。メンバーはCEO兼アーティストのクリストファーと、ライティングとプログラムを担当するフェルナンドの2人組だ。そんな彼らのゲーム『VA-11 Hall-A(ヴァルハラ)』が、5月30日にNintendo SwitchとPlayStation 4で発売される。 『VA-11 Hall-A』は207X年の架空の都市を舞台にした、「サイバーパンクバーテンダーアドベンチャー」ゲーム。主人公は、荒廃した街の一角にある、通称「VA-11 Hall-A」と呼ばれるバーで働く27歳のバーテンダー、ジル。あなたはジルとなって、バー
2019年1月8日、どういうわけかMMORPGである『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)に、「ドマ式麻雀」というゲーム内ゲーム──それもかなり本格的な麻雀が公開された。 ドマ式麻雀 その反響は凄まじく、ゲーム内の麻雀卓が設置されているエリアはプレイヤーに埋め尽くされ、だいたいどの時間帯でも数秒から数分でマッチングするほどの盛況ぶりを見せている。 じつはWindows/Mac/PS4のマルチプラットフォームでクロスプレイできるオンライン麻雀は、『FFXIV』が初めてとのこと。しかも本作には、レベル35までは無料でプレイできるフリートライアルという制度があり、「ドマ式麻雀」はレベル15からプレイできるため、実質基本無料の麻雀ゲームとなっているのだ。 このことが大きな話題となり、「日本麻雀最強戦」の優勝者である近藤千雄氏を始めとするプロたちも参戦。プロ雀士が自身のツイッターで
ファミ通コラムに掲載されたオンライン戦績データを特別に一部公開! 日夜、世界中で熱い闘いがくり広げられている『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、『スマブラSP』)。そのオンラインでの膨大な戦績データの一部が、週刊ファミ通の2019年1月31日発売号掲載記事で明らかになった。その記事とは、『スマブラSP』のディレクター・桜井政博氏が執筆している人気コラム“桜井政博のゲームについて思うこと”の第572回。 なんとこのコラムでは、“オンラインの戦績を紐解く”と題して、任天堂の特別な許可のもと、本作のオンラインにおける対戦データの中から、極秘の戦績データを一部公開してくれているのだ! さすがに順位や各ファイターごとの数字など秘中の秘なデータは伏せられているが、それでも非常に興味深い内容となっている。 これらのデータは、コラム中で桜井氏が“バイアスがかからない唯一のデータ”と表現し
植松伸夫氏に聞いた“これまで”と“これから”。長期休養をしたことで見えてきた,本当にやりたいこととは? ライター:馬波レイ カメラマン:中村ユタカ 2019年1月5日,東京・池袋の東京芸術劇場コンサートホールにて行われた「植松伸夫×東京交響楽団 ニューイヤースペシャル THE UEMATSU WORKS 〜ノビヨ、カンレキ〜」。先日レポートしたように,2018年9月より長期休養に入っていた植松伸夫氏が,復帰後に初めて姿を見せるということで,ファンからの注目が集まっていた。 関連記事 植松伸夫氏が元気な姿を見せたニューイヤーコンサート,「THE UEMATSU WORKS 〜ノビヨ、カンレキ〜」の模様をレポート 去る1月5日,東京・池袋の東京芸術劇場コンサートホールにて,「植松伸夫×東京交響楽団 ニューイヤースペシャル THE UEMATSU WORKS 〜ノビヨ、カンレキ〜」が行われた。昨
天然温泉が湧き出すひなびた旅館、スキーやスノボのお客をもてなすリゾートホテル、受託開発と自社開発で業績を伸ばすゲーム開発会社……。 こうしたさまざまな施設の運営や会社の経営が楽しめるシミュレーションゲームを、長年コツコツと作り続ける会社がある。 それが、社員数わずか20人強のカイロソフトだ。 カイロソフトの「ゲーム発展国++」「ゆけむり温泉郷」「冒険ダンジョン村」がNintendo Switchのeショップで10/11(木)にポロリと発売予定だよ。みんな持ち運んだり、大画面で遊んでちょんまげ。#カイロソフト #switch #スイッチ #任天堂スイッチ #GameDevStory #kairosoft pic.twitter.com/VlpRI0Vjas — カイロソフト(Kairosoft) (@kairokun2010) October 2, 2018 2018年10月にNintend
『グラブル』が家庭用ゲーム機に進出する意義 ――今回、新作『グランブルーファンタジー ヴァーサス』と、『グランブルーファンタジー Relink』の続報が併せて発表されました。『グランブルーファンタジー』は、どうしてここまで家庭用ゲーム向けに力を入れることになったのでしょうか? 福原 まず、会社としてゲーム業界を元気にしたいという思いがある、というのが理由のひとつです。その中で『グランブルーファンタジー』を持ってきたのは、サイゲームスでもっとも大きなIPであり、ファンタジーRPGということで家庭用ゲーム機との親和性が高い、という条件が揃っていたことが大きいですね。 ――すでにスマートフォンで確固たる土壌を作っていて、なおかつ家庭用ゲーム機でも受け入れられやすいということでしょうか。 福原 これまでスマートフォンでしか遊んでこなかった、とくに若い方には、家庭用ゲーム機でこんなにおもしろい体験が
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く