あらすじ・・・ 刈田誠次は苛立っていた。 幼い頃母親に見捨てられて以来、壮絶な人生を歩んできた誠次と弟の武彦は、マフィア組織の中に入り、すご腕の人殺しとして頭角を現してきたのだが、最近その武彦の様子がおかしいのだ。 マフィアが扱う新型ドラッグにはまっているのではないか・・? だが、それは“ドラッグ禁止”を掲げる組織の掟に背く事であり、すなわち処刑の対象となる事を意味していた。 「思い違いであって欲しい・・・」 そう願いつつ、武彦のマンションを捜索する誠次。 その頃武彦は、限界を感じていた。 自分の命を、人生を救ってくれた兄・誠次に誘われるがまま組織に入ったものの、殺しの仕事は自らの心を蝕んで行くばかり。 何かにすがりたくて、それが自分の死刑宣告に繋がっている事を知りつつ手を出したドラッグも、何の助けにもなってくれなかった。 自分達に殺しのスキルを授けてくれた恩人を、裏切り者として処刑した事