南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! や、ノーラン監督版『バットマン』3部作が、ついに完結しましたね。 と、マンガではなく映画の話から始めたい。先日、『ダークナイト・ライジング』を見たのだった。ハリウッドの大プロジェクトにもかかわらず、信じられないような大穴がいたるところに開いていたが、(「ここ……マジでなんとかしないとヤバくないすか」と誰か指摘できなかったのだろうか)それでも豪腕でもって話を締めくくる力量に圧倒された。猪木の異種格闘技戦みたいな作品だった。 とはいえ、やはり3部作のなかで、印象深かったのは前作『ダークナイト』の悪役ジョーカーだ。演じた故ヒース・レジャーはアカデミー賞を受賞。映画史に残る悪役となった。20年前にはティム・バートン監督版で、大俳優のジャック・ニコルソンが