LOCAL & GLOBAL コラム名:地方再生物語 "消滅地域"はアートと起業で復活した 徳島県・神山町の「発想の転換」、田舎の強みを生かす あくまでも私見だが、徳島県は四国の中でも地味だと思う。 坂本龍馬を筆頭に、カツオのタタキによさこい祭り、青空将棋に呑べえばかりと高知県は極めて個性的だ。同様に、愛媛県には子規に「坊ちゃん」、道後温泉に秋山真之、日本一小さい香川県にしても、うどんにうどん、うどんにため池とキャラが立っている。それに対して、徳島県には阿波踊りこそあるけれど、それ以外には板東英二と池田高校ぐらいしか思い浮かばない。 まあ、僕自身が徳島県に縁がなかったというだけの話なのだが、最近、そんな徳島の印象を覆すような興味深い場所に出会った。徳島県神山町だ。 神山町は徳島県の中央部に位置する人口6000人あまりの小さな町だ。典型的な日本の中山間地で、斜面にへばりつくように家が点在して