こんにちは。夢中図書館へようこそ! 館長のふゆきです。 今日の夢中は、永井路子「悪禅師」!鎌倉殿の影で暗躍した黒衣の源氏・阿野全成…です。 「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたもお気に入りの一冊を見つけてみませんか? (阿野全成碑/大泉寺・静岡県沼津市) ■炎環 永井路子さんが鎌倉草創期を描く名作「炎環」。直木賞受賞作です。 短編集の形式をとっていますが、それぞれが連環していて、短編集ながらも長編小説のような体裁となっています。 炎環/永井路子 この小説は、鎌倉草創期を生きた4人の人物を主人公に、4つの物語が織りなされます。 はじめに、源頼朝の弟・阿野全成を主人公にした「悪禅師」。 続いて、頼朝の寵臣・梶原景時に焦点を当てた「黒雪賦」。 さらに、北条政子の妹・保子の半生を描く、その名も「いもうと」。 そして、頼朝を補佐し、ついに2代執権の座