産総研マガジンは、企業、大学、研究機関などの皆さまと産総研をつなぎ、 時代を切り拓く先端情報を紹介するコミュニケーション・マガジンです。 研究室では高い性能を示した人工知能(AI)が、実際の現場では思ったように動かないというのはよく聞く話だ。この最大の原因は、深層学習技術で開発したAIは「融通が利かない」こと。学習に使ったデータの範囲を少しでも外れると、AIが途端に役に立たなくなってしまう。 AIが次の段階に進むために、産総研は、学習データから外れる「外挿領域」でも適切に予測ができる新たな深層学習の基礎技術を開発した。多くの競合研究がある中で、この技術の他とは一線を画す優れた特徴は、学習に使ったデータから外れた領域でも適切に予測ができること。分子サイズが小さい物体の特性データで学習させただけで、分子サイズが大きい物体の特性も精度よく見積もれるというわけだ。実現のカギは、深層学習と量子物理学
![量子物理×深層学習でAIがおおきく進化](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ca4ff6bd47a2160340e7e389d22c27df4860ff43/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.aist.go.jp%2FPortals%2F0%2Fresource_images%2Faist_j%2Fmagazine%2Fmg2022%2Fmg20220831%2Fthumb.jpg)