5G(第5世代移動通信システム)などのネットワークで期待されているIPv6の新技術が「SRv6▼」だ。「セグメントルーティング(SR)」という従来とはまったく異なるルーティングを実現する。 従来のルーティングでは各ルーターがパケットの宛先を見て転送先を判断する。これに対し、SRではルーターやルーター同士をつなぐリンクなどをまとめて「セグメント」として定義する。ネットワークの入り口にあるルーターがパケットに宛先を示す「セグメントID」を付けるだけで、途中のルーターには何も設定せずに自動的にパスが決まる。SRv6では、セグメントIDは拡張ヘッダーとしてIPv6パケットに格納される。 セグメントIDには宛先の情報となる「Locator」に加え、宛先で実行する動作を示す「Function」や、そのための引数である「Argument」などが埋め込まれる。これにより「ネットワーク全体を1つのコンピュー