日本の企業がグローバルな競争の舞台から次々と姿を消している。 国内ばかりを重視して世界を攻略できない経営トップに原因がある。 国際感覚が豊かなリーダーを育てるトレーナーも仕組みもない中、外国人や海外経験豊富な若手を抜擢しないと、地盤沈下は止まらない。 多くの産業で日本企業が世界を席巻した「栄光の1980年代」──。その記憶は、日本人のみならず外国人からも急速に薄れている。 その代わり、IT(情報技術)の著しい発達と経済のグローバル化という新たな潮流に乗り切れず、往時の勢いを失っている日本企業のイメージが定着してきた。 象徴的なのは、日本経済を牽引した80年代の優等生、電子・電機メーカーの凋落である。80年代後半から90年代初頭にかけて、半導体売上高で上位を独占し、世界の頂点に君臨したが、インテルやテキサス・インスツルメンツ(TI)といった米国勢に逆転を許したばかりか、急速に台頭した韓国サム