中日が事実上、解任した谷繁元信監督(45)に対して来季分の年俸を支払う方向で調整していることが29日、分かった。球団は2014年から年俸1億円の単年契約を結び、3年目の今季まで毎年更新してきた。だが13年オフの就任当時、落合博満GM(62)や佐々木崇夫球団社長(69)は再三「4年契約」とアナウンスしてきた。法的にも道義的にも、17年の年俸の全額、または大部分の支払いは逃れられないと判断した。 佐々木社長は9日の休養会見直後、谷繁監督の契約年数を当初「4年」と発表していた意図を問われ「4年はやってもらいたいという期待値だった」と苦しく弁解した。しかし、白井文吾オーナー(88)はこの日までに、契約内容について「魑魅魍魎(ちみもうりょう)もいいとこだな。つまり、本人の要求をある程度入れとるんじゃないか。要するにカネの世界ですから」と話し、幻になった“4年契約の4年目”も支払う責務があるとの見解