深刻さ増す陸運業のドライバー不足 陸運業界におけるドライバー不足が問題視されてから、すでに久しい。とりわけ危険物・化学品分野では、若い担い手の減少で高齢化も進み、物流が滞るなどの深刻な影響が出始めている。物流大手が手掛ける路線便では、取り扱いの煩雑な危険物を嫌い、一般品に特化する傾向にあるともいわれ今後、さらに大きな混乱が生じることも懸念される。荷主業界は、物流をサプライチェーンにおける戦略部門の一つとして再認識し、備えておく必要がある。 陸運、とりわけトラック輸送は国内物流の主要手段であり、日本経済や国民生活に欠かすことのできない、さまざまな貨物を扱う。船舶や鉄道、航空輸送であっても、末端輸送の大半はトラックが担っている。ドア・ツー・ドアの利便性およびフレキシブルな対応に特徴があり、東日本大震災発生後の緊急時にも機動力を発揮した。 国内の貨物総輸送量は年間48億トン(2013年)、4