2010年に日本を訪れた外国人が、前年比26・8%増の約861万人と過去最高になったことが、日本政府観光局が26日に発表した統計で分かった。羽田空港の国際化や、中国人の個人向け観光ビザの発給要件の緩和などが奏功した。 ただ、観光庁が目標に設定していた1000万人には届かなかった。外国人にとって滞在費用の増加につながる円高の進行や、日中関係の悪化などが響いた。 訪日人数が最も多かったのは韓国で、前年比53・8%増の約244万人だった。中国は40・5%増の約141万人で、台湾を抜いて2位に浮上した。3位の台湾は23・8%増の約127万人で、4位は米国、5位は香港だった。 政府は、経済成長が著しい中国からの誘致に力を入れ、昨年2〜9月までは前年実績を大きく上回っていた。しかし、昨年9月に起こった中国漁船衝突事件の影響で、急ブレーキがかかった。