栄養についての基本を勉強し直すこの連載。第3回は、前回に引き続きビタミンDを徹底解説していきます。骨を強く保ち、感染症やがんの罹患リスクとの関連で今、世界で注目を集めるビタミンDのさらなる役割とは? 全身の臓器で使われるというビタミンD。骨を強く保つ働きだけでなく、近年では感染症やがんを防ぐ免疫調整機能で注目を集めてきた。さらに、今研究が進められているのが、寝たきり予防につながる、筋肉におけるビタミンDの働きだ。 高齢になるにつれ体力が低下するのは仕方のないことだが、その低下スピードにはどうやら個人差があるようだ。その背景には活動量や意欲の低下を含めた心身の衰え「フレイル」があり、身体的には筋力低下の影響が大きい。 そこで、国立長寿医療研究センター運動器疾患研究部副部長の細山徹さんらは、名古屋大学医学部の研究チームとともに、加齢に伴い筋肉の量や強さ(筋力)が低下するサルコペニアがどのように