1月第3週は、投資家の目が原油価格の急落にくぎ付けになった。無理もない。原油価格は今や1バレル30ドルでしかなく、年初から15%も安くなっている。特に中国の混乱が続いていることなどを受けて、エネルギー市場はさらなる困難の到来を示唆しているのだ。 世界経済にどのような地殻変動が生じているかを示すもう1つの兆候を探すなら、バルチック海運指数(BDI)に目を向けてみるといい。石炭や金属、肥料といった原材料を全世界に運ぶ外航船の運賃の指標である。 通常であれば、この指数が一般の人々の注目を集めることはない。何しろ、資本の流れ――あるいは最新のデジタル機器――で投資家の頭がいっぱいになっている時代に港やコンテナの細かいことに目を向けるというのは、いくぶん懐古趣味のような感じもする。 原油価格も顔負けの劇的な急落 しかし、足元のBDIは原油価格も顔負けの劇的な動きを見せている。ここ数週間一貫して下げて
