漫画家の山本さほさんが、厄介な人たちを引き寄せるトラブル続きな日々をつづります。今回は、友人である作家・万城目学さんについて。賞へのノミネートが続いたなかで、このたび直木賞を受賞! そのお祝いパーティ会場での珍エピソードです。 万城目さんの受賞シリーズ第2弾『六月のぶりぶりぎっちょう』(6月24日発売)もぜひ! 『きょうも厄日です』第3巻が発売中。ちょっぴり怖い話に驚きの展開、笑うしかない話まで……。山本さんの旅行友達・こうのさんとの「今だから話せるナイショの話」を描きおろし!!
日本映画のスタジオシステムが崩壊して以降、映画会社の社員になって監督を目指す道は絶たれた。いま日本映画界を第一線で支える映画監督たちには、8ミリ映画を自主制作し、才能を見出され、商業映画にデビューした者たちが少なくない。 そんな日本映画の「青春時代」を自身も自主映画監督である小中和哉が聞き手として振り返る、映画ファン必読のインタビューシリーズ開幕! (全4回の1回目/2回目に続く) ◆◆◆ 8ミリ作家たちはどのように日本映画界を変えていったのか その昔映画監督になるためには、映画会社に就職して助監督になり何年も下積みをするしかなかった。8ミリや16ミリフィルムによる自主映画は作られていたが、その作家たちがプロの映画監督になることはなかった。 その壁を打ち破って『ハウス』(1977)で大林宣彦監督が商業映画デビューし、『オレンジロード急行』(1978)で大森一樹監督が続いた。そして80年代に
混乱を呼んだ“変則的”な俳優賞の発表方法 まず、プレゼンターが5人もいた今年の俳優賞の発表方法は、通常と異なっていた。伝統的には、前年受賞者が異性カテゴリのプレゼンターをつとめる。 ただし、変則的なプレゼンター自体は珍しくない。たとえば、アジア系のミシェル・ヨーが受賞した2023年の主演女優賞において、トロフィー授与の役目をになったのは、前年ウィナーのジェシカ・チャステインではなく、彼女に同伴した約20年前の勝者ハル・ベリーだった。これによって成立したのが、同カテゴリ史上初の非白人受賞者が涙しながら史上2番目となった者にオスカー像をわたす歴史的ショット。アカデミーは、こうした「感動的な映画人のつながり」演出が大好きなのだ。 2024年の場合、歴代受賞者のプレゼンター5人がつどい、それぞれの候補へ賛辞を述べる豪華方式だった。2009年から2年連続で行われたものと似た形式で、その復活を求めるフ
1月某日、ノンフィクション作家・高野秀行さんのひとつのSNS投稿が読書好き界隈に渦を巻き起こした。「すごい小説を読んでしまった」――。純粋な読書感想投稿が45万インプレッションに達した、その本こそ『化学の授業をはじめます。』(ボニー・ガルマス著、鈴木美朋訳、文藝春秋)。この小説のなにがそれほどすごいのか。高野さんに改めてその魅力を記してもらった。 すでに2024年ベスト本有力候補! すごい小説を読んでしまった。ボニー・ガルマス著『化学の授業をはじめます。』(鈴木美朋訳、文藝春秋)。かぎりなく悲痛でありながら、かぎりなく愉快&痛快。「本物のエンターテインメントには本物の魂が宿る」という真理を再認識した。 pic.twitter.com/K7CPcXN6tz — 高野秀行 (@daruma1021) January 21, 2024
後輩芸人が自身の立身出世のため、松本人志に女性を“献上”するSEX上納システム。女性を“モノ扱い”するかのような所業は長年にわたり、恒常的に行われてきた。前号で告発した2人に続き、新たに3人の女性が自らの体験を明かす。 ▶︎参加者が続々証言「2019年、大阪リッツカールトンで」 ▶︎福岡では「5000円でバイバイ」、大阪では「3000円で口止め」 ▶︎小沢一敬だけじゃない“女衒役”M-1王者、“接待役”米進出芸人 ▶︎大胸筋を触らせ「俺は遊ぶために素人と結婚したんや!」 ▶︎A子さんが反論「お礼LINEは“性的同意”の証明ですか?」 ▶︎松本「とうとう出たね」に専門家は「まさにセカンドレイプ」 1月7日正午、トレードマークの眼鏡を外したM-1王者が静岡県のJR沼津駅に姿を現した。 小誌の女性記者を自身のファンと思ったのか、一瞬柔和な笑みを浮かべる。だが、名刺を差し出し「松本さんと飲み会
「上映中はお静かに」どこの映画館でも、上映前に注意のショートムービーが流れる。もちろん大切なことだ。意外にマナーが悪いのが映画祭上映での評論家や記者などの業界人で、自分は特別と言わんばかりに上映途中でドカドカと入って来てはスマホで連絡をチェックし、仲間に挨拶し、もう分かったと言わんばかりにまた途中で出て行ったりする。言うまでもなく、そういうのは良くない。 でも映画『窓ぎわのトットちゃん』を劇場で見ている時、もし上映中にあなたのまわりで子どもが席を動いたり、映画の最中に声を上げてしまうタイプの子どもがいたとしたら、この映画にかぎってはそれを迷惑だとか、マナー違反だとか、静かにできない子どもを連れてくるべきじゃないとか思う気持ちをおさえてもらうことはできないだろうか。 筆者がこの映画を鑑賞した川崎の映画館でもそういう子どもが何度か上映中に声を発していたが、それをとがめる観客はいなかったし、筆者
11月10日、福島県議選終盤、現職候補者の事務所内で応援演説をする小渕優子選対委員長(50)の姿があった。さぞかし奮闘していると思いきや……。 小渕氏は陣営訪問前にこう伝えていたという。 「本当にプライベートとして応援に行きます。チラシを撒いて人を集めるようなことはしないで下さい。(選対委員長という肩書も)言わなくていいですから」 県連側が「そんなわけにはいかない」と最低限の聴衆を集め、事務所の中でマイクを持たせたのだが、
本作にはさまざまな点で現代的な「リ・イマジネーション」がほどこされており、それがヒットの一因だろう。世界的に流行している、名作の前日譚であること。ゲゲ郎と水木の「バディ」関係を前面に押し出し、現代的なアニメ表現によるアクションも魅力的であること。『ミッドサマー』『鵜頭川村事件』『ガンニバル』など、近年再び盛り上がりを見せている「因習村」ものであること。 中でも、ゲゲ郎と水木の改変は重要である。水木しげるの鬼太郎シリーズの「原作」である『墓場鬼太郎』(1960年から64年にかけて貸本漫画として発表され、2008年にアニメシリーズ化)では、鬼太郎が性格のねじくれた奇っ怪な幽霊族の少年であるだけではなく、父は不治の病に冒されて包帯だらけの醜男、水木は鬼太郎に翻弄されるだけの「しがない会社員」であった。バディ・ヒーローとして再想像された二人は本作の人気の要である。 水木 公式予告映像より これらの
ライブハウス「ロフト」創設者・平野悠さんは2021年、77歳にして千葉県鴨川市にある自立型高級老人ホームへの入居を決意した。入居資格は60歳以上、入居時には介護を必要としないこと。入居金は6000万円かかるというから驚きだ。 太平洋を望む温泉大浴場で体をいたわり、館内レストランでは専属シェフが作る美食に舌鼓――高級ホテル並みの豪華な施設で悠々自適の老後ライフを謳歌していた平野さんだったが、このたびこの老人ホームからの退去を決意したという。一体どんな心境の変化があったのか? エッセイを寄稿していただいた。 結局、私は老人ホームを少々甘く見ていたようだ。死ぬまでに1億円以上かかると言われる豪華な自立型高級老人ホーム。パンフレットを見ると、健康そうな老人たちが明るくにこやかに生活している。私は2年前、倉本聰脚本のドラマ『やすらぎの郷』のようなめくるめく愛の宿での老後生活に憧れて、未来型(?)老人
「10分おきに執拗に問い合わせの電話をかけてきたり、『何で政務官の私の言うことが聞けないの?』と厳しい叱責を受けることもありました。携帯にも電話があり、早いときには朝5時、夜も午後10時以降にかかってくることが珍しくなかった。土日祝日も一切関係ありませんでした」(同前) 意に沿わない官僚に対しては、こう言い放ったという。 「言うこと聞かなければ飛ばすわよ!」 大臣引継ぎで笑顔を見せる自見氏 ©時事通信社 「うつ病」と診断され休職、最終的に退職へ… A氏の脳裏からは四六時中、自見氏の声が離れなくなり、やがて心身に変調をきたして「うつ病」と診断された。休職を経て一時は復帰したものの、最終的には退職を余儀なくされたという。 A氏へのパワハラについて自見氏に尋ねると、事務所は「御指摘のような事実はありません」と回答した。 だがA氏は「週刊文春」に、パワハラ被害の経緯や内容を詳細に証言しており、うつ
先日、観光ビザを使って3年半ぶりに中国に行ってきました。中国は厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ政策」を経て、さまざまなITツールが活用されるようになり、“中国人にとっては”より便利になったんです。しかし、外国人観光客にとっては不便になったと感じました。 キャッシュレス化が進みすぎて街からATMや両替施設が激減 例えば、コロナ禍以降、中国で急速にキャッシュレス化が進んだことで、街からATMや、日本円を人民元にする銀行の支店や両替施設が減っていました。3年半ぶりの中国散策だったのに、街歩きでも不便さを感じました。 また、コロナ前は外国人観光客も利用できたシェアサイクル。中国で銀行口座を開設してオンライン決済サービスと紐づければ、観光客もシェアサイクルを利用できたのに、コロナ禍の3年間で銀行口座が凍結されてしまい、決済できなくなって、利用できなくなっていました。コロナ前は僕自身、中国国内で問題な
1991年に第1作が発売され、競馬ゲームの大ブームを巻き起こしたダビスタを作った、ゲームデザイナーの薗部博之氏。 薗部さんがダビスタの制作に取り掛かった時、すでにアスキーを退社し、たった1人だった。しかし、そこから数年で「長者番付」に名前がのることになる。 ゲームクリエイターの収入事情はどんなものだったのだろうか。 薗部博之さん ©文藝春秋 撮影・杉山秀樹 ◆ ◆ ◆ ――『ダビスタ』が発売された時には、すでにアスキーを退社して独立していたんですよね。 薗部 そうですね。やっぱり自分でゲームを作る仕事をメインにしたくて、ファミコン版の『ベストプレー』がそこそこ売れたのもあって「イケるかな」と。カミさんが産休で実家に帰っているあいだに、相談もせず会社を辞めちゃったんですよ。 ――すごいことをしますね(笑)。収入的な保証はあったんですか? 薗部 行き当たりばったりですけど、アスキーが良くしてく
自民党の選挙対策委員長に就任した小渕優子氏(49)が、父・小渕恵三元首相の死後、恵三氏の資金管理団体から、複数の政治団体を迂回させる形で、約1億5千万円の政治資金を受け取っていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。政治団体間の資金移動は非課税で、世襲政治家の特権との批判も根強い。小渕氏の説明責任を求める声が高まりそうだ。 小渕氏は2008年9月、麻生政権で戦後最年少の34歳で男女共同参画・少子化担当相として初入閣。2014年9月には、第2次安倍政権で重要閣僚とされる経産相に就任した。ところが、その直後の2014年10月、小渕氏の関係政治団体が開催した観劇会を巡り、政治資金収支報告書に不適切な記載をしていた問題が発覚。収支報告書への虚偽記載額は3億円を超え、2015年10月、小渕氏の元秘書2人には有罪判決が下された。 “ドリル優子”と呼ばれる娘 ©時事通信社 ファミリー企業への政治資金問題
9月7日の会見で、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子氏(57)は、社長からの引責辞任を発表した。だが、同時に「性加害の補償への取り組み」を理由に、代表取締役の留任を明かしていた。 会見に先立ち、「外部専門家による再発防止特別チーム」は、性加害問題の背景に同族経営の問題があると指弾した上で、ジュリー氏は代表取締役社長を辞任し、「解体的出直し」を図るべきだと提案していた。 藤島ジュリー景子が会見で見せた涙 ⓒ文藝春秋 「事業承継税制」を申請し、巨額の相続税を免除 なぜ、それでもジュリー氏は「代表取締役」に居座ったのか。その主な理由が、ジャニーズ事務所が「事業承継税制」の特例措置で税優遇を受けるためだったことが、「週刊文春」の取材で明らかになった。同誌の取材に対し、ジャニーズ事務所も事業承継税制の特例措置を申請し、適用されていると認めた。
《自民党の選対委員長に就任した小渕優子氏が9月13日に、党四役の就任記者会見に臨んだ際、9年前に表面化した自身の関連団体の不明朗な政治資金支出について問われた際、答える中で声を詰まらせ、涙声になった。》(日刊スポーツ9月17日) アレ……? なんで小渕氏が涙声? では9年前のアレについておさらいする。 「ドリル優子」の異名が誕生 《2014年10月、小渕氏は、関連政治団体の不適切会計の問題が発覚したことで経済産業相を辞任した。収支報告書への虚偽記載は5年間で総額3億円を超えたが、小渕氏は1年間説明を避け続け、元秘書2人が有罪判決を受けた後の15年10月になって地元の前橋市内で記者会見を開いた。ただ、その場でも不正会計の全容は説明せず、「説明責任を果たしていない」との指摘が出ている。》(読売新聞オンライン9月14日) ちなみに東京地検特捜部の家宅捜索前、会計書類を保存したパソコンのハードディ
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