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ブックマーク / www.ringolab.com (136)

  • 神様降臨 - 情報考学 Passion For The Future

    ・神様降臨 いかにもフランス人らしい哲学的な前衛マンガ。 ある日、住民登録所で「名字も名前も神です。一般には神と短く呼ばれています」と答える人物が現れる。さまざまな取り調べや尋問にあっても神であることは疑いないことが判明して世界は騒然とする。そして群衆は巨大な裁判所を立てて、神の責任を問う「永遠の裁判」が開く。神の責任とは何か。神の能力とは何か。あらゆる職業の人々がディスカッションをする。 神は世界を創造した後、すぐに舞台裏に引っこんで、自分が発明した因果律に支配された世界の出来事を観察している存在だという見方が弁護側のスーパーの従業員から提示される。しかし、そんなことは許されない放任であって有罪ではないかと原告団は返す。終わらない議論。神は裁判官をじっとみつめて、全知であるとはどういうことかをたとえ話で説くと、裁判官は無言で退場する。神をめぐる議論をメタ視点から俯瞰する。 裁判後にはメデ

  • 希望論―2010年代の文化と社会  - 情報考学 Passion For The Future

    ・希望論―2010年代の文化と社会 二人の気鋭の社会学者が2010年代の日と世界について熱く語り合った。対談なので、結論を出すわけではないが、その分、読者が考えを深めるための材料がいっぱい見つかる内容だ。日頃、ネットカルチャーについてもやもやしていることを次々に明瞭に言語化し軽快に批評する。この二人はやはりすごい。 気になったところを引用してコメントしてみる。 「宇野 そう、現代におけるインターネットは拡張現実「的」なのだと思います。ここで言う拡張現実的なものとは現実と虚構の現在、現実の一部が虚構化することで拡張することです。それは言い換えれば日常と非日常の混在でもある。ソーシャルメディアの普及以降、バーチャルな空間に閉じた人間関係を探すほうが難しい。インターネットは現実のコミュニケーションを「拡張」する方向にしか作用していない。」 リアルとバーチャル、リアルとネットが相互に重ねあわさ

  • 2100年の科学ライフ - 情報考学 Passion For The Future

    ・2100年の科学ライフ 未来予想というのは、基はあまり当たらないものであって、当たるかかどうかより、今の自分にとって啓発的かどうかで、その価値が決まるといってもよいと思う。科学関係のテレビ番組でおなじみの物理学者ミチオ・カクが今日の科学技術の延長線上として、SF小説の如く具体的な記述で、リアリティを感じさせる2100年イメージを語っている。これはすごい。 まず「コンピュータの未来」「人工知能の未来」が大きなイノベーションをもたらす。 「2100年までにコンピュータの性能が急激に向上すると、われわれはかつて崇めていた神話の神々のような力を手に入れ、周囲の世界を純然たる思考だけでコントロールできるようになる。神話の神々が手を振ったり頷いたりするだけで、物を動かしたり生き物を作りかえたりできたように、われわれも思考の力で周囲の世界を制御できるようになるのだ。環境にちりばめられたチップといつで

    keloinwell
    keloinwell 2012/11/23
    これ、原著を読んだ。現時点で存在している技術から100年後の未来を想像していて、こういう理路もあるのかと思わせてくれる面白い本です。
  • 光圀伝 - 情報考学 Passion For The Future

    ・光圀伝 この小説を読まないのは大損。NHKは大河ドラマの原作にすべき。120点。 「「大義なり、紋太夫」 光圀は優しく囁きかけると、膝下に捕らえた男を、ぶつりと脇差の刃で刺した。」 1500枚の長編は67歳の光圀が少年時代から可愛がってきた家老を自らの手で刺し殺すシーンから始まる。天下の副将軍が生涯を賭けた大義とは何だったのか。水戸光圀といえば好々爺の水戸黄門がお供を連れて諸国漫遊するイメージがあるが、あれは史実とは異なる。常陸国水戸藩の第2代藩主として名君と呼ばれ、その財力で「大日史」の編纂という大事業の創始した人物。実際には関東をほぼ出なかったといわれる。 若い頃は血気盛んな傾奇者で辻斬りで人を殺めることもあった。跡取りの器かどうか試す過酷な試練を与えてくる父との確執、文事(詩歌、学問)で天下を取りたいという熱い思い。好々爺などではなく猛虎を内に秘めたような男であったという新しい光

  • 国民の修身 - 情報考学 Passion For The Future

  • ニコニコ学会βを研究してみた - 情報考学 Passion For The Future

  • 知の広場――図書館と自由 - 情報考学 Passion For The Future

    ・知の広場――図書館と自由 司書歴30年、イタリアの有名公共図書館のリノベーションにかかわってきた著者が、21世紀の図書館のあり方について語る。インターネット時代の、高齢化の時代の図書館のあるべき姿は「屋根のある広場」。世界の図書館の意欲的な変革の事例を次々に取り上げて、旧態依然とした図書館業界に未来像を示す。成功している図書館の事例写真集が冒頭にあってイメージが湧く。素晴らしいだった。 「私たちは、対話の場、知り合う場、情報の場をもう一度創ることができると思いますし、またそうした場を必要としています。それが、広場でありながら図書館でもある。つまり、屋根のある広場───映画を借りるのと同じように、友達に会いに行くということが大切に思われる場───なのです。」 インターネットにつながったパソコンがあれば多くの情報収集が自宅でできる先進国において、図書館の役割は大きな変化を求められている

    keloinwell
    keloinwell 2012/07/03
    "日本でも多くの利用者は司書と話をしたことがなく、本について質問したことがないはずだ。" したことないけれど、するとかえって迷惑をかけてしまうんじゃないだろうか。
  • ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ピダハン―― 「言語能」を超える文化と世界観 キリスト教伝道師兼言語学者としてアマゾン奥地の少数民族ピダハン族の研究に30年を捧げた研究者が書いた衝撃のノンフィクション。著者はピダハン族と暮らすうちに、彼らの文化に魅了され、西洋文明の価値観を疑いはじめる。そして遂には無神論者となって信仰を捨て去ってしまうに至る。私たちとはまったく異なる世界認知のスタイルがあるということを教えられる。 ピダハン族の言語には数を表す言葉がない。色の名前もない。神の概念もない。我々がよく知る現代の西洋とも東洋とも違う認知世界の住人たちだ。ピダハンの生活は直接経験の原則で貫かれている。経験していないことは考えない。遠い昔のことや未来の話は語らない。空想の話もない。だから彼らの文化に口承伝承や神話、そして儀式がない。ピダハンも夜に夢を見るが、それも寝ている間の幻としてではなく現実の経験として扱う。 ピダハンの血

    keloinwell
    keloinwell 2012/06/20
    これ、すごいな。本当って疑いたくなる。/先日、母国語によって思考の仕方って違うのかねえ、って話をしたばかり。
  • 図説 地図とあらすじでわかる! 古事記と日本の神々 - 情報考学 Passion For The Future

    ・図説 地図とあらすじでわかる! 古事記と日の神々 今年2012年は日最古の歴史書『古事記』編纂1300年にあたるのでいろいろとが出ている。これは吉田敦彦氏監修の、古事記あらすじと、地図、図解、写真。神話の解説の背景にはさまざまな学説というのがあるわけで、それをいちいち展開すると、一般書としては話が難しくなるわけだが、このはバランスよく異説にも触れたり、要約して載せているなあと思った。古事記の全体像を理解するのによくできただと思う。 日の神話と世界の神話とのつながりという観点はこの著者ならではかもしれない。 このに指摘されていた例を抽出してみると、 半裸になって踊るアメノウズメ → 『リグ・ヴェーダ』、ギリシア神話に類似 異形のトヨタマビメ → メルシナ型神話として世界に広く分布 生母の姉妹に育てられ叔母と結婚するウガヤフキアエズ → 『リグ・ヴェーダ』に類似神武天皇らを助

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    keloinwell 2012/05/20
    "今年2012年は日本最古の歴史書『古事記』編纂1300年にあたる"
  • 快感回路---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・快感回路---なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか 脳神経科学者が書いた快感回路=脳の報酬系の科学。 セックス、薬物、アルコール、高カロリー、ギャンブル、ゲーム、学習、エクササイズ、ランナーズハイ、慈善行為、瞑想といった快感回路を作動させる行為が人間にもたらす影響を論じる。 実験用ラットの脳の快楽中枢に電極をつなぎ、ラット自身がレバーを押すと電気刺激が流れるようにした。レバーを押すと快感が走ることを学習したラットは1時間に7000回もレバーを押し続けた。1時間は3600秒であるから約0.5秒に一回、狂ったように押していたわけだ。レバーにたどりつくまでに足に電気ショックを受ける場所を設けても、ラットはそれを踏み越えてレバーの前へ行った。メスのラットは産んだばかりの赤ん坊を放置してレバーへ走った。中には1時間2000回のペースで24時間もレバーを押し続けたラットもいたという。 べ物や

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    keloinwell 2012/03/02
    マザー・テレサは無欲に奉仕していたわけではなく、社会的な善に心理的なゲインがあった。そういう観点で見ると、自らの欲望に忠実、と大学教養時代に受けた心理学の授業で習ったことを思い出した。
  • カッシアの物語 - 情報考学 Passion For The Future

    ・カッシアの物語 ディズニー映画化が決まっているのでトワイライトやハリーポッター的な大ブームを起こすかも。 娯楽性と哲学の両方があってたいへんおもしろいSFファンタジー。 地球温暖化で一度滅びた人類は、同じ過ちを繰り返さないように、すべてをコンピュータと官僚機構が決定する完璧な管理社会をつくりあげている。人々は人生のすべてを決められた通りに生きる代わりに、予期せぬ不幸、病気や事故はなくなった。この世界では人は定められた日に生まれて、定められた相手と結婚し、定められた職業に就いて、やがて子を生み、そして80歳の誕生日に死んでいくのだ。あらゆる行動は監視され過度な自由意志と一切の私有は法律で禁じられている。 決められた法律、役人の命令には絶対に従わねばならない。公共の場所を走ってはいけない。紙に絵や文字を書くことさえ禁じられている。違反行動を繰り返すものは逸脱者、異常者に分類され、重労働を割

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    keloinwell 2012/02/04
    読んでみたいな、これ。
  • 買ってはいけないお菓子 買ってもいいお菓子 - 情報考学 Passion For The Future

    ・買ってはいけないお菓子 買ってもいいお菓子 私はお菓子が大好きで毎日なにかしらべている。好きなお菓子がやり玉に挙げられると、素直に「教えてもらってありがたい」とはならない。なんだか、すごくむかつくだ(笑)。いらいらしながらもページをめくる手が止められないというジレンマに悩まされながらざっと読んでみた。 品添加物の影響という観点から、世にある有名なお菓子(一部健康品含む)を名指しで仕分けする。 買ってはいけないお菓子 買ってはいけないと買っていいものの中間 買っていいお菓子 の3つに110品目が分けられた。成分表となぜいけないかが詳しく書いてある。メーカー名やパッケージ写真も掲載されているのですぐに特定できる。 買ってはいけないお菓子として挙げられているのはたとえば「うまい棒」。まあ、これはわからないでもないのだが、スクラロースという好ましくない有機塩素化合物が使われているそうだ。

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    keloinwell 2012/02/04
    うわ、わたしうまい棒、食べすぎ・・・?
  • 地図になかった世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・地図になかった世界 これは大傑作。 南北戦争前のヴァージニア州マンチェスター郡で黒人奴隷のオーガスタスは一生懸命に働いて金を貯める。所有者の白人ロビンズから、自分と家族の自由を意味する解放証明書を買うために。そして家長の必死の思いが実って一家は自由の身になった。しかし、少年の頃、ロビンズに可愛がられて育ったオーガスタスの息子ヘンリーは、成長すると黒人奴隷を購入し、奴隷制を嫌う両親と激しく対立する。(黒人が黒人を奴隷として所有することができたという史実にもとづく)。 独立した青年ヘンリーは奴隷を増やし、農園経営で経済的な成功を手にするが、ある日、カルドニアと大勢の奴隷を残して突然に他界してしまう。残されたも彼らを解放することはせず、古くからいる黒人奴隷のモーゼズと逢瀬を楽しむようになる。 人間が人間を所有することが公に認められている世界。白人が黒人を奴隷として所有するだけでなく黒人が黒

    keloinwell
    keloinwell 2012/02/04
    "奴隷制度というのは人類史上あらゆる地域で古代から、最近まで一般的に存在していた。人が人を所有しない歴史の方が短いのだ。"
  • 限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? - 情報考学 Passion For The Future

    ・限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? 「限界集落」とは65歳以上の高齢者が人口の半数を超え、独居老人世帯が増加し、社会的共同生活が困難な集落を指す。限界を超えると人口、戸数がゼロになり「消滅集落」となる。過疎化現象の末路として80年代に問題提起され、その後2007年の参議院選挙で地域間格差の問題に絡んで再びクローズアップされた。そして国は過去7年間で191の集落が消えたと発表した。 高齢化→集落の限界→消滅。遂に過疎化も行きつくところまでいったかと、私もそう受け止めていた。ところが地域社会学者の著者は「消滅しそうな集落など、いったいどこにあるのか?」と意外な問題提起をしている。 著者は長い間常識ととらえられてきた「限界集落」というモデル自体に疑問を呈する。そして自らフィールド調査を行って、高齢化で共同生活に支障をきたして消滅に至った集落は実際には1件もないという調査結果を発表する。確か

    keloinwell
    keloinwell 2012/01/28
    "本当は、過疎地の集落の内側だけでなく、親子孫の3世代の生き方、都会と田舎の人口の還流といった全体でみなければ、本当の問題がみえてこない。"
  • "知りたい情報"がサクサク集まる!ネット速読の達人ワザ - 情報考学 Passion For The Future

    "知りたい情報"がサクサク集まる!ネット速読の達人ワザ ブログを一人で3万記事も書いた人気ブログ ネタフルの作者 コグレマサトさんがまとめた情報術のだ。コグレさんは"ブログ専業"でもありネットでのネタ探しが生業である。私も『情報力』という著書を持つわけで、コグレさんにはライバル意識もあるのだが、プロの技を盗むためにこのを買った。結論から言うと私はいくつかのツールを入れ替えた。うーん、ちょっと先を行かれていたなという感じだ。 コグレさんはまず情報をフローとストックに分けて考える。そして「目の前を流れていく情報の中から必要なものを網でキャッチして入れ物に入れる保管場所のイメージ」として、RSSリーダーやEvernoteなどのツールの利用技術を洗練させてきた。このはコグレさん曰く「入門」だが、膨大な思考錯誤の結果たどりついた現時点で最高の効率が達成できるデジタル情報収集と整理のノウハウが

  • 本はどう読むか - 情報考学 Passion For The Future

    はどう読むか 昭和の社会学者 清水幾太郎の体験的読書論。 第一次世界大戦の頃、少年だった著者は青少年向けの時代活劇「立川文庫」に夢中になる。忍術、殺人、遊郭、拷問、強姦が随所に出てくるのがよかったと率直にはまったきっかけを書いている。やがて、それに飽きると、詩集や哲学書など、より高いレベルの面白さを求めて、難しいを読むようになる。その読書遍歴の動機を「虚栄心に駆り立てられて」だとか自分だけの「秘密」の読書などという、わかりやすい説明で明かす。 著者はを3つに分類する。 実用書 生活が強制する 娯楽書 生活から連れ出す 教養書 生活を高める 実用書は読まざるを得ないから読むのだし、娯楽書は好きに読めばいいのだから、として主にこの読書論は教養書の読み方に重点を置いている。教養を高めていくための読書術、メモのとり方、選び方、整理のしかた、外国書の読み方が主な内容だ。 読書や探究には

    keloinwell
    keloinwell 2011/09/15
    "真理への愛がなかったら、何事も始まりはしないが、それと相混じて、虚栄心を初めとする醜い悪徳が彼らを駆り立て、しかも、そこから思わぬ業績が生まれていることがある。"
  • あの日からのマンガ - 情報考学 Passion For The Future

    ・あの日からのマンガ 「『たとえ間違えているとしても、今、描こう』と思いました」しりあがり寿。 震災から一か月頃に発表された朝日新聞夕刊連載の4コマ『地球防衛家のヒトビト』と月刊コミックビーム発表作の読み切り中編からなる漫画作品集。すべて地震、津波、原発という難しいテーマを扱う。 ナンセンス四コマ漫画は、震災と原発にあたふたとする人々の姿を軽く笑い飛ばす。 主人公が「地球防衛家」なのに被災地復興へいかないのもおかしいだろうと、著者自身がボランティアへ行ってきて、そこで体験したことを漫画で報告するシリーズがある。 主人公は被災地から帰宅すると「3日か4日いただけだし、被災地は広いし、簡単にどうだったなんてとても言える事じゃないけど...」と前置きしながらも「いやまあ、ホントに大変でこんなこと実際にみるまでは...」としゃべりまくる、しゃべりたくなる。人間ってそんなもんだという可笑しみを4コマ

    keloinwell
    keloinwell 2011/09/15
    「『たとえ間違えているとしても、今、描こう』と思いました」しりあがり寿。
  • ウルトラQ彩色版 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ウルトラQ彩色版 ウルトラQは1966年に放映されたウルトラシリーズ第一作の特撮テレビドラマ。ウルトラQの特徴は、ウルトラシリーズなのにウルトラマンが登場しないこと。怪獣は出てくるが、それと戦うのは人間だけである。ウルトラマンは2作目の『ウルトラマン』からだったのだ。 ウルトラマンがいないウルトラQでは、毎回怪獣を決定的に倒せるとも限らず、これどうなっちゃうんだろうという緊張感があるのが、ウルトラマン以降にはない、ドラマとしての魅力である。 ウルトラQ全記録 http://homepage.mac.com/onishi2/index.html 同番組のファンサイト。データベースが充実。 オリジナル映像はモノクロだが、この秋に全作カラー化されてDVD、ブルーレイ『総天然色ウルトラQ』が発売されることになった。そのタイミングに合わせて、マンガの彩色版が発売された。安定した作画能力を持つ藤原カ

    keloinwell
    keloinwell 2011/09/08
    こんなマンガが出ていたのか。藤原カムイだったら怪獣描くの上手そう。
  • 知性誕生―石器から宇宙船までを生み出した驚異のシステムの起源 - 情報考学 Passion For The Future

    ・知性誕生―石器から宇宙船までを生み出した驚異のシステムの起源 語彙、記憶力、計算、論理思考、反応時間テスト、空間テスト、迷路など、多数の被験者に多様な知的作業をやらせると成績は全体として正規分布を描く。そして何十、何百の項目において正の相関関係がみられる。あることがとても上手にできる人は、べつのことも上手であることが多いのだ。たとえば国語(他の科目でも良いが)ができる子は、算数も英語も社会もできる子である可能性が高い。俗に言う地頭の良さ、要領の良さである。 実験心理学の創始者チャールズ・スピアマンは、無数の能力の相関を調べ上げ、人間の知能には二種類の要素があることを発見した。取り組むどんなことにもその人が用いる一般因子gと、音楽のように他の要素と相関を持たないsである。地頭の良さ、要領の良さは、高いgの賜なのだ。一方、音楽家はいくら作曲や演奏の才能sがあっても、数学や国語ができるとは限ら

  • 星を継ぐもの - 情報考学 Passion For The Future

    ・星を継ぐもの 宇宙SF漫画『2001夜物語』の星野之宣が、あのジェイムズ・P・ホーガンの不朽の名作『星を継ぐもの』を漫画化。深紅の宇宙服を着た人間が月面で発見されて、しかも、死後5万年が経過しているという謎から始まる長編の第1巻。 よいできなので星野ワールド初体験の読者にもおすすめ。大英博物館に大抜擢されて「宗像教授」が開かれて、国際的な名声も高まりつつある漫画家。 大筋は変えないが原作にない要素も盛り込んでおり、往年の小説のファンも楽しめる。もともとシリアスな宇宙SFを得意としてきた星野が、SF文学史上に残る傑作を原作とすることで真骨頂の作品ができあがりつつある。連載完結が楽しみ。アーサー・C・クラーク作品も漫画化しないかなあ。 ・星を継ぐもの 「【星雲賞受賞作】 月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。

    keloinwell
    keloinwell 2011/07/09
    読みたい。