9月半ばに発表された「2008年予算」では、二酸化炭素税とエネルギー税が来年1月1日から引き上げられることが決められた。この結果、ガソリンはリットルあたり0.29クローナ(5円)、ディーゼルは0.55クローナ(9.6円)高くなる。目的は、化石燃料の使用抑制、それから、所得税減税を補う新たな税収の確保。 ------ スウェーデンの政治において、税制や環境政策などを議論するときに登場する概念の一つが「ekonomiska styrmedel」だ。styrmedelとは社会の発展を操作する手段・ツール、という意味に使われるから「ekonomiska styrmedel」は「社会の発展を操作するための経済的手段・ツール」ということになるだろう。1970年代以降、使われるようになった比較的新しい概念だ。 環境政策で言うなら、二酸化炭素税がその代表例だ。社会全体にとって化石燃料の消費削減が望ましい、