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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (14)

  • リベラルフェミニズムと社会主義の落差とそれへの無感覚 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    端的に言って、二つの全く異なる立場からの議論が混在しているために、そのどちらに対する賛意/敵意なのかが言ってる人もよくわからないままわけわかめ状態になっているという、ここ十数年よく見られる現象の一つと言うことなのでしょう。 欧米ではエリート女は(差別されているとはいえ)エリート男と同じ範疇に属し、少なくともノンエリート男よりも下に蔑まれるなどということはないけれども、旧来型日的雇用システムにおいては、高卒男と大卒男はまとめて(一生懸命頑張れば昇進する可能性がある)エリートを夢見られる存在であったのに対して、女は高卒であれ大卒であれそこから排除されるものであり、それゆえ過去の東大女子学生たちはそこに入り込もうと必死で頑張ってきたんだよ、という厳然たる歴史的事実を、その後輩諸君にきちんと教えておくことは、確かに重要なことでありましょう。 一方で、これは世界のどの社会でも多かれ少なかれ厳然と

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  • 問題は障害云々ではなく捨て扶持論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ネット上で結構騒ぎになっているようですが、 http://news.i-cybernet.com/news-id73678.htmlホリエモン「障害者は働くな。無駄」「多くは社会的にはプラスにはならないよ。したいならやり方を考えよう」) http://yasuyukiarakawa.hatenablog.com/entry/2015/08/24/100929 (【検証】障害者差別発言とされているホリエモンのツイッターを順番に読んでみた(解説付き)) 話が障害者差別か否かという方向にねじれてしまっているようですが、いうまでもなくホリエモン氏の昔からの持論は、障害者であるか否かを問わず、生産性の低い人間は下手に働いて人に迷惑をかけるんじゃなく、黙って捨て扶持をもらって引っ込んでろ、という点にあります。 わたしが、『日の論点2010』の「ベーシックインカム論の落とし穴」で指摘したのも、まさ

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  • 道徳教育で労働法を教えよう? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨晩、NHKラジオの「私も一言!夕方ニュース」に出演し、ワークルール教育の話題について20分ほど、キャスターの末田正雄、柴原紅、ご意見番の薗田矢といった方々と対話してきましたが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/1111-2379.html その中で、言葉に詰まったのが、じゃあブラックな経営者にワークルールを伝えるにはどうしたらいいの?という問題。 もちろん、労働法の試験に合格しないと人を雇えません、なんていう規制をかけられるわけもないわけで。 で、帰宅後夕刊を見ると、「道徳、教科に格上げ」なんていう記事が載ってるじゃないですか。 http://www.asahi.com/articles/TKY201311110053.html これは半ば以上冗談ですが(と言っとかないと真に受ける人が出たりするので)、せっかく道徳教育

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  • 発端は貴様ぁ解雇 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ここ数日、マスコミの紙面画面を賑わせている徳洲会問題ですが、なんで検察がこの問題を嗅ぎ当てたのか、というと、発端はこういう事件だったようです。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-20e9.html(いわゆる一つの貴様ぁ解雇解雇の真の理由は、環太平洋経済連携協定(TPP)の反対集会に出なかったことだ――。徳之島徳洲会病院(鹿児島県)の元事務局長が不当に解雇されたと訴えた訴訟の判決で、東京地裁(西村康一郎裁判官)は5日、こんな指摘をした。そのうえで解雇を無効と認め、未払い賃金など計約850万円を支払うよう医療法人徳洲会(大阪市)に命じた。 徳洲会では、自民党衆院議員の徳田毅氏が昨年12月に国土交通兼復興政務官に就任(2月に辞任)するまで理事を務めていた。元事務局長は「毅氏が中心となって開いたTPPの反対集会に参加し

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  • AKB48の労働社会学または夢見るやりがいの搾取 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    「POSSE」坂倉さんのついーとから・・・ http://twitter.com/#!/magazine_posse 前田敦子がなぜ辞めるのかは知らないけど、長時間労働、全人格的な感情労働、競争のプレッシャー、握手会やネットの中傷など、AKBの労働問題を最前線で受けてることと無関係ではないのでは。「傷つく」ことを、少女たちの成長物語というエンターテイメントに昇華するシステムは、やはり疑問がある。 今年公開されたAKBのドキュメンタリー映画のタイトルは「少女たちは傷つきながら、夢を見る」らしいけど、運営に「傷つけられながら」、過酷な労働を自分で納得するために「夢を見」てたなんてことはないだろうか。「私なりに頑張った」って言葉も示唆的… AKBの労働環境がブラックを思わせる一方で、彼女たちがその働き方を抵抗できない宿命として受け入れ、将来に不安と儚い夢を抱きつつ、傷つけられながらも文句を言わず

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  • 暴力団の社会的意味 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日、今日と産経新聞が山口組の組長の独占インタビューを載せていて、ネット上でも注目を集めているようです。 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111001/crm11100112010000-n1.htm(【山口組組長 一問一答】(上)全国で暴排条例施行「異様な時代が来た) http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111002/crm11100212000002-n1.htm((下)芸能界との関係「恩恵受けること一つもない」) 暴力団という存在は、公法的ないし政治学的にいえば、国家という(定義上一地域においては唯一の)暴力装置の下にない別の暴力装置をどこまで許すのかという問題ですし、(ちなみに、このホッブス的問題がわからないりばたりあんな人々もいるようですが) 私法的ないし経済学的にいえば、国家の暴力装置(司法機構

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  • 福祉における子どもと高齢者の非対称性 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ニッセイ基礎研究所の遅澤修一氏が、「福祉における子どもと高齢者の非対称性--なぜ老人手当ては問題にされないのか-」という面白いエッセイを書いています。 http://www.nli-research.co.jp/report/researchers_eye/2010/eye100712.html >子ども手当てに関する批判が止まない。 >だが不可解なのは、子ども手当てに対してだけ、なぜこれほどまで風当たりが強いのかということである。たとえば、基礎年金の3分の1には税金が投入されている。少なくとも税金部分については、言わば「老人手当て」と呼んでもよいはずだが、これは所得や資産に関係なく支払われるバラマキである。子ども手当ての批判に照らして言えば、富裕層にまでばらまき、後の世代にツケを回し、消費性向が低い層に金を流すので景気対策にもならない政策が、何の批判もなく継続されているのである。また、年

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  • 宮崎哲弥氏と勝間和代氏にケチをつけますが - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    今をときめいておられる宮崎哲弥氏と勝間和代氏のささいな間違いにケチを付けます。 この全体の趣旨に文句を付けようというわけではありません。しかし、全体の趣旨が結構だからといって、細かいところでいい加減なことを書かれてもかまわないというわけにもいきませんのでね。 「第2章 デフレは百害あって一利なし」(章題はそのとおりですが)の93ページあたりから、 >(宮崎)しかし、その正常化策の一環として、たとえば安倍政権の下で2007年「ホワイトカラーエグゼンプション」の導入がアジェンダに載せられたことがありましたが、民主党を中心とする労組の支持を受けた勢力の強硬な反対にあって見送りとなりました。確かにあの法案に関しては政府側、厚生労働省側の説明に不明な点が多く、当時は私も反対したのですが、ああいった労働法政上の改革がまるで腫れ物に触るかのようにタブー視されるようになったのは、全く「羮に懲りて膾を吹

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    kenjiro_n
    kenjiro_n 2010/02/24
    内容もさることながらベストセラーの些事であってもきちんと反論する姿勢にも同感する。
  • 地方分権という「正義」が湯浅誠氏を悩ませる - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    毎日新聞の「ガバナンス・国を動かす:第1部・政と官」という連載記事ですが、 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100109ddm001010098000c.html 内閣府参与になった湯浅誠氏が取り組んだハローワークのワンストップサービスを妨害したのは何だったのか。マスコミの「正義」からすると、何はともあれ全部「官僚たちの妨害」という図式になるわけですが、実は・・・。 >派遣村の経験から湯浅氏がこだわったのは、ハローワークと自治体、社会福祉協議会に分かれた就労支援や生活保護の申請窓口を一化する「ワンストップ・サービス」の提供だ。これを年末年始に「全国の大都市圏、政令市、中核市で行う」と記した。厚生労働省の山井(やまのい)和則政務官も了承し、政治主導で支援策が実現すると考えていた。 ところが、10月20日に見せられた緊急雇用対策の原案に驚かされる

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  • 資本主義を進化させよう by デビッド・ジェームズ・ブルナー  - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    東大の政策ビジョン研究センターのHPに、ハーバードBSのデビッド・ジェームズ・ブルナーさんの標題のようなコラムが載っています。一知半解おじさんたちの戯言を聞き飽きた方に一読をお薦めします。 http://pari.u-tokyo.ac.jp/column/column20.html(資主義を進化させよう) ブルナーさんの立場は明確で、 >マイケル・ムーアに言わせると資主義自体が悪いのだが、私はまだ資主義の可能性を感じている。 >進化の方向性は明確だ。まず、企業と社会の長期的な発展を妨害する短期志向の投機家の力を抑えなければ新しい産業が育たない。次に、よりバランスの取れている企業の評価基準を導入しなければならない。 まずは、「投機家を企業の経営に介入させない」という点から、 >競馬場に投機家がいても問題はないが、投機家が企業の経営に介入すると経済の発展が止まる。事業を発展させていくため

    資本主義を進化させよう by デビッド・ジェームズ・ブルナー  - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kenjiro_n
    kenjiro_n 2010/01/12
    コメントのcharley氏の意見と併せて読みたい。
  • 新自由主義者の行動パターンは共産主義者そっくり - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日(といっても1月8日はすでに昨日ですが)の名言。 ブログでもおなじみの黒川滋さん。 http://kurokawashigeru.air-nifty.com/blog/2010/01/18-bb89.html >●「三原則氏」が菅直人を社会主義者と断定。イデオロギーや希望的観測のために、レッテル貼りや事実を見ないなどの悪癖そのもの。こう見たいという願望があると、それに向けて事実を仕立て上げていく新自由主義者の行動パターンは共産主義者そっくり。原理原則に徹底しないことが、社会の発展を阻害していると考え、一切の原理原則に沿わない都合のわるい事実は、ありとあらゆるレッテルを貼ったり、陰謀をでっち上げたり、偏向者扱いをしていく。 まったくそう思います。 初等教科書の公式に合わない社会の端々の様々なディテールのひだの一つ一つにこそ、大事に大事に扱わなければならない人間の真実が潜んでいるという感

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  • 労働基準法守るなんて馬鹿馬鹿しい by ホリエモン - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    まあ、前からそういう思想の持ち主だとは分かっていましたが、ホリエモン氏の役に立つところは、それを妙にめかし込んだ表現でごまかさずに、底抜けに音剥き出しで喋ってくれることでしょう。 http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10428558374.html(公開会社法なる法律を作ろうとしている奴がいるらしいが) >最近は新規上場する会社の元従業員とかがチクって労働基準法違反が見つかり上場審査で×を貰うことも多いらしい。ベンチャー企業の従業員の多くは好きで夜遅くまで働いている奴も多いのに、それができなくなる。なんて馬鹿馬鹿しい。きっと労働生産性が低く働きづらくなってやめた社員の僻みだったりするんだろうが。 特にコメントはしません。この発言にコメントする必要はないでしょう。 ただ、なんにせよ、こういう人が国会議員にならなくてよかったね、ということだけは心からそう思いま

    労働基準法守るなんて馬鹿馬鹿しい by ホリエモン - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kenjiro_n
    kenjiro_n 2010/01/09
    ホリエモンのやりがい搾取を非難する第1弾。id:entry:18434058 に続く。
  • ホリエモン氏のコメント - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    人のコメント http://twitter.com/takapon_jp/status/7501328812 >どうやったら、「労働基準法守るなんて馬鹿馬鹿しい」って読めるんだろうね?今の労働基準法が馬鹿馬鹿しいんであって法令順守は当たり前。でも改正の必要ありといってるんだよ」 だそうな。 なるほど、何の憂いもなく、俺が雇った奴である限りいくらでも夜遅くまで働かせられるようにしろというわけだ。 実に皮肉なことに、今の労働基準法は事実上そうなっている。36協定結んで残業代さえ払えばね。 そういう労働基準法を、物理的労働時間そのものをまっとうに規制する力あるものにしなければいけないというのが、拙著『新しい労働社会』で力説したことであるわけだが、もちろん、このホリエモン氏に、そういうまっとうな労働法感覚を要求するのは無理だろうし、言っても無駄だろうと思ったから「特にコメントはしません」という

    ホリエモン氏のコメント - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    kenjiro_n
    kenjiro_n 2010/01/09
    id:entry:18408581の続き。法律の多さにうんざりしているホリエモンの例の発言がやりがい搾取だとする見方はなかった。これは助かる。
  • 一知半解ではなく無知蒙昧 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    以前このブログで、池田信夫氏に「一知半解」という形容を進呈しましたが、それは間違いだったようです。読者の皆様にお詫び申し上げます。正しくは、「無知蒙昧」と云うべきでした。 最近、あちこちに誤爆をしでかして、すっかりトンデモの仲間入りをされたらしい池田氏ですが、何を思ったか、また日労働史への無知を暴露しているようです。 http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/87a589c70b31090d1f7557c9855d9d2b 私の「日の労務管理」を読んだらしく、 >20世紀初頭までは技能をもつ職人が腕一で職場を転々とするのが当たり前だった。請負契約を蔑視するのも間違いで、これは産業資主義時代のイギリスでも19世紀の日でも「正規雇用」だった。しかし第1次大戦後、重工業化にともなって工程が大きな工場に垂直統合され、職工を常勤の労働者として雇用する契約が一般的

    一知半解ではなく無知蒙昧 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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