古代ギリシア語の「満ちる」「熟する」を語源とするオーガズム(英:Orgasm)。日本(語)では「性的絶頂」と訳されてきた流れから、とかく淫靡な印象が根強いが、その正体は……。 『JEZ-Molecular and Deve lopmental Evolution』(8月1日号)に掲載された、Gunter Wagner氏(イェール大学生態学・進化生物学教授)らによる論文によると、進化の過程から「女性のオーガズム」を考察した場合、元来それは「受精のために必要なもの」だった可能性が読み取れたという。 つまりそれは、「世界遺産」ならぬ「女体遺産」なんだとか。 射精へと至る男性のオーガズムは、精子を卵子に出合わせる(明確な)役割を果たしている。1970年代のマスターズ&ジョンソンの主張では「生理的な反応の大半は男女共通」とされてきたが、女性のオーガズムの役割については、従来「謎」の部分が多かった。