2022年2月から「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」(以下、「地域モビリティの刷新に関する検討会」)が、国土交通省で開催されている。ここでは、鉄道事業者と沿線地域が共同で、利用者の視点に立った地域モビリティを刷新していく取り組みのあり方について検討している。 そこで今回は、ローカル路線に関する議論のあり方について考察してみる。 ローカル路線に関する議論は、以前からよく行われてきた。例えば岡山市の両備バスなどの事例がある。 少し古い話になるが、2019年7月に、岡山市を中心にバス路線を運営している両備バスが、赤字ローカル路線の廃止届を出したことがクローズアップされた。 ことの発端は、両備バスが黒字路線を運営する岡山市内で、新規業者による低運賃の循環バスの運行が認可されたことにある。両備バスによると、黒字路線における収益悪化が会社経営に負の影響を及ぼし、赤字ロー
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