最高裁判所の裁判官に対する国民審査が告示された。衆院選と同じ10月31日に実施される。期日前投票も可能だ。形骸化した欠陥の多い制度だが、司法の頂点に民意を反映させる貴重な機会であることは確かだ。 過去に罷免はゼロ もっとも、国民審査制度が始まった1949年以降、24回の審査が行われたものの、誰ひとりとして罷免された裁判官はいない。不信任率は約6~8%、過去最高でも約15%にとどまる。 というのも、辞めさせたい裁判官がいれば投票用紙に印刷された裁判官名の上部の欄に「×」を書く一方で、空欄の裁判官については「信任した」とみなされる制度になっているからだ。 さらには、辞めさせたくない裁判官に「○」を書いたり、よく分からないということで「?」や「△」などを書けば、その投票用紙全体が無効となる。これらを除いた有効票のうち「×」が50%超である場合に限って辞めさせられるから、罷免のハードルは極めて高い
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