麻生太郎副総理は「ナチス発言」について「悪(あ)しき例としてあげた」と説明し、撤回した。ただ、当初の発言との矛盾点も見える。そもそもなぜナチス・ドイツを引き合いに出したのか。麻生氏自身の言葉足らずもあり、疑問がぬぐえない弁明となった。 ワイマール憲法下で誕生したヒトラー政権は、議会の機能不全に乗じて対抗勢力を弾圧し、全権委任法や授権法と呼ばれる法律を作った。この歴史的経緯について、麻生氏は7月29日のシンポジウムで「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった」と語り、こう続けた。 「あの手口に学んだらどうかね」 続きを読む関連記事ナチス発言「国内外への恥」 麻生氏批判、改憲派からも8/1麻生氏、ナチス発言を撤回 「改憲の悪しき例あげた」8/1麻生副総理の憲法改正めぐる発言の詳細8/1ナチスの憲法改正「手口学んだら」 麻生副総