米原油先物相場が1バレル=50ドルを割り込む中、国内のガソリン価格も一段と下落が続く可能性が高い。原油価格の下落に伴って、週単位で卸価格を見直す新日本石油や出光興産など石油元売り各社が、価格改定の根拠とする東京工業品取引所(TOCOM)の先物価格やスポット(業者間転売)価格が急落しているためだ。原油価格の下落で、12月から本格的な需要期を迎える灯油も値下がりする可能性が高く、消費者や企業にとっては朗報となりそうだ。 出光は21日、24〜30日出荷分のガソリン卸価格(全国平均)を前週比1リットル当たり5.0円引き下げると発表した。原油価格の下落が背景にあり、値下げは8週連続。10月からの累計の下げ幅は42.2円となった。 卸価格の引き下げは来週以降も続く可能性が高い。同社が価格改定の参考としているTOCOMの原油先物価格の下落が続いているためだ。 21日午前のTOCOMは、米原油先物価