米Intel Corp.の研究開発部門が開いたイベント「Research@Intel Day 2009」で同社は「CloneCloud」と呼ぶ,スマートフォン向けのクラウド技術を実演した。CloneCloudは,サーバー上の仮想マシンで,スマートフォンのアプリケーション・ソフトウエアの一部を実行することで,端末の処理負担を軽減し,高速化する技術である。 CloneCloudは,ユーザーのスマートフォンの環境の「クローン」を,サーバー上の仮想マシン(VM)に作り,その環境で端末と同じアプリケーションを実行するしくみを取る。ユーザーがスマートフォン側で処理能力が必要なアプリケーションを起動すると,専用のソフトウエアが実行に必要なデータの一部を,サーバーで動作するクローン環境に転送する。クローン環境で同じアプリケーションを起動し,処理を肩代わりすることで,スマートフォン端末側では処理が高速化した
Intel Developer Forum Spring 2008(IDF)の二日目は,Vice Prsident and General Manager,Software and Solutions GroupのRenee James氏の基調講演で始まった。タイトルは「Software:Unlocking the Opportunities on Intel Platforms」。主として同社が重要な市場ととらえているMID(mobile internet devices)と「Visual Computing」関連のソフトウエア技術を紹介した。 具体的にはMID向けのOSをオープンソース・ソフトウエアとして開発するための「Moblin」を紹介した。Moblin自体は2007年に発表済みだが,多くのMIDメーカーがMoblinを採用したと発表。その一例としてAsianuxを紹介した。Asi
●通常電圧版と中電圧版、低電圧版があるSilverthorne Intelは携帯機器向けの新しいx86 CPU「Silverthorne(シルバーソーン)」を今春(2008年春)投入する。4月のIntel Developer Forum(IDF)頃にプロセッサ自体を発表し、6月頃までに製品の発表を行なう予定だ。 Silverthorneがターゲットとするのは、Intelが「MID(Mobile Internet Device)」とカテゴライズする携帯機器。スマートフォンより大サイズで、ノートPCより小サイズ。4.5~7型程度の液晶を備え、重量は数百g、無線通信機能を備え、WindowsやLinuxを搭載し、多様なアプリケーションを走らせることができるマシンだ。広義のMIDの中には、Windowsを搭載しWindowsのユーザーインターフェイスを使う「UMPC(Ultra Mobile PC
●小さなCPUコアを高速に回すのがSilverthorneのアイデア Intelの超低消費電力CPU「Silverthorne(シルバーソーン)」のターゲットは明瞭だ。ScorpionのようなARM系の高パフォーマンスCPUより高いパフォーマンスレンジを、リーズナブルなパフォーマンス/消費電力で実現する。それによって、PCと携帯電話の狭間にあるUMPC(Ultra Mobile PC)やMID(Mobile Internet Device)といったモバイル機器のCPU(携帯電話側の表現ではアプリケーションプロセッサ)の座を得ることだ。Silverthorneを含む「LPIA(Low Power Intel Architecture)」系CPUと、その派生プロセッサ群は、このほかにもさまざまな市場をターゲットにしている。しかし、主戦場である携帯デバイスでは、ARMが仮想敵だ。 そこで、Int
●64-bitやVTもサポートするSilverthorne Intelの、低消費電力x86 CPU「LPIA(Low Power Intel Architecture)」である「Silverthorne(シルバーソーン)」の正体が見えてきた。現在、米サンフランシスコで開催されている半導体カンファレンス「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference) 2008」では、IntelがSilverthorneの概要について、初めての発表を行なった。 Silverthorneは、TDP(Thermal Design Power:熱設計消費電力)を2W以下に抑えることをターゲットとした、超低消費電力CPUとして設計された。電力は抑えながらも、PC向けCPUと同等の機能(命令)を備えた。Core 2 DuoのSSE3までの命令セットに互
Intelは、ISSCC 2008にて、数百mW程度の消費電力で動作できる、超低消費電力のIAプロセッサを発表した。コードネーム「Silverthorne」と呼ばれているCPUで、全くの新設計CPUである。(講演番号13.1:A Sub-1W to 2W Low Power IA Processor for Mobile Internet Devices and Ultra-Mobile PCs in 45nm High-k Metal Gate CMOS) Intelは2006年6月に同社のXscaleプロセッサファミリを中心とした携帯機器向けコミュニケーション・プロセッサとアプリケーション・プロセッサ事業をMarvellに売却した。その後、Xscaleに替わる同社の携帯電話やモバイルインターネット用途向け超低消費電力プロセッサをどのように提供していくのか、ということが注目されていたが、
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