「経営トップと現場の距離を短くする」「一枚岩ではない現場が部門の垣根を取り払って連携する」──。この2つは多くの企業が取り組むものの、なかなか達成できない課題である。現場といっても製造現場や営業現場はそれぞれの論理の中で頑張るということがどの企業にもあり、そのため「全体最適」を目指して1つのチームになるのは難しい。そんな状況では、たとえ商品がどんなに爆発的に売れても、結果的に品切れになってしまうので総合的な強さにはならない。 キリングループでは、国際化とか、総合飲料や医薬事業、あるいは健康・機能性食品事業の拡充が叫ばれているが、それを支えるのは、1兆8000億円の売り上げのうちの9800億円ほどを占める国内の酒類事業である。これが安定して再成長軌道に乗っていかないと、この先のシナリオは狂ってしまう。だから、長期経営構想を実現するうえでも、キリングループの顔である事業会社キリンビールの屋台骨
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