宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日、小惑星探査機「はやぶさ2」が、今月27日前後に目的地の小惑星「リュウグウ」に到着する予定だと発表した。小惑星まで残り約2500キロに近づいたことで、小惑星の詳細な位置が確認できたという。 到着を計画しているのはリュウグウから約20キロ上空の地点。一定の距離を…
実際のデータを基に作成した地球低軌道を周回する宇宙ごみの画像。物体の大きさや密集状態はこの通りではない(2011年9月1日提供、資料写真)。(c)AFP/ESA 【6月21日 AFP】欧州宇宙機関(ESA)の宇宙機運用部門責任者は20日、自国内で隠し持っている宇宙ごみ(スペースデブリ)の位置情報を公開するべきだと世界各国に呼びかけた。数十万個に及ぶ宇宙ごみの「作動中の時限爆弾」が、地球軌道上の衛星や宇宙船を脅かしているという。 ESAの運用部門を統括するロルフ・デンシング(Rolf Densing)氏は「パリ国際航空ショー(International Paris Air Show)」でAFPの取材に応じ、米国や欧州各国でも、戦略上または軍事上の機密が暴露されるという懸念などから、こうした情報の隠匿が行われていると語った。 デンシング氏によると「現時点では、1センチ以上の大きさの宇宙ごみが軌
今まで11人の宇宙飛行士が宇宙(そら)に向かった。秋山豊寛さん、毛利衛さん、向井千秋さん、若田光一さん…。彼らはなぜ宇宙へ向かい、そして何を成し遂げたのか?宇宙に飛んだ宇宙飛行士全員を紹介し、その軌跡を追うことで、日本の宇宙開発のストーリーを探る。1. 初の日本人宇宙飛行士 | 秋山豊寛 さん 前職 : TBS(外信部デスク) 日本人初の宇宙飛行士である秋山さん。 ソ連崩壊前夜、まだバブルの残り香のする日本で、TBSが20億という巨額のお金をソビエト連邦に支払い、宇宙からの生放送を行う、というプロジェクトを立案します。 そして、この社内公募に合格したのが秋山さんでした。民間主導の宇宙からの生中継という異色のプロジェクトは成功し、秋山さんは無事ソユーズで宇宙に向かい、ソ連の宇宙ステーション「ミール」に8日間滞在したのです。 日本人が初めて宇宙から発した言葉はテレビマンらしく、 これ、本番で
実際のデータを基に作成した地球低軌道を周回する宇宙ごみの画像。物体の大きさや密集状態はこの通りではない(2011年9月1日提供、資料写真)。(c)AFP/ESA 【4月19日 AFP】ドイツ・ダルムシュタット(Darmstadt)で18日、宇宙ごみ(スペースデブリ)に関する会合が開幕し、過去60年間の宇宙探検の結果として地球の衛星軌道上に宇宙ごみがたまり、宇宙空間での任務に影響を及ぼしている問題が悪化していると警鐘を鳴らした。 同会合での報告によると、人工衛星や探査機を破壊するほどの大きさの宇宙ごみはこの四半世紀足らずで倍増しているという。 最高時速2万8000キロで地球の軌道を周回している宇宙ごみは、たとえ非常に小さな物でも、人工衛星や有人宇宙船の表面を損壊するほどの衝撃力を持っている。 欧州宇宙機関(ESA)の宇宙ごみ問題に取り組む部署で責任者を務めるホルガー・クラッグ(Holger
この実験では、NASAのアドバイスをもとにリマの国立工科大学(UTEC)が作製したジャガイモの栽培装置「CubeSat」を用いて、火星環境をシミュレーション。2016年2月に、CubeSat内の土壌にジャガイモの地下茎を埋め、生育可能かどうかを観察してきたが、良好な結果を得たという。 CubeSat内の過酷な条件に農作物が耐えることができれば、火星でも栽培できる可能性が高いと考えられる。今後は繰り返し実験を続け、どういった種類のジャガイモが最適かを調べるとしている。 CubeSatは、密閉封鎖容器内に土壌と地下茎を入れた実験装置。火星での温度と日照時間、気圧、酸素・二酸化炭素濃度を擬似的に作り出した状態で、栄養素を含んだ水を土壌とジャガイモに送る。栽培用の土壌は、ペルー南部の砂漠地帯で採取した塩分が多く乾燥した土を使用している。この土は、地球上では火星の土壌に最も近いものであると、NASA
近年イーロン・マスク率いるスペースX社を筆頭に、民間企業による宇宙開発が加速している背景がある。本書は「宇宙倫理学」と書名に(聞き慣れない言葉だ)入っているように、そうやって人間が宇宙に出ていく際に不可避的に発生する倫理/哲学的な問いかけについての一冊だ。 ショートレンジとロングレンジの問いかけ そうした説明だけをきいてなるほど! 宇宙での倫理を問うのねわかるわかる! とはならないだろうから(僕も当然ならなかった)、具体的にその「宇宙倫理学」の中で、どんな問いかけ/議論が存在するのかをざっと紹介してみよう。まず身近な、現在すでに具体的な問題として存在するものでいえば、宇宙における軍備管理、人工衛星から得られる情報の取扱、スペースデブリの処理をめぐる問題、宇宙飛行士その他宇宙滞在者の健康管理についてなどなどがあげられる。 現在でも静止軌道をめぐる取り決めはあるが、今後地球周回軌道上がより希少
NASA(米航空宇宙局)はこのほど、トイレ機能を内蔵した宇宙服のアイデアを募集する「Space Poop Challenge」を懸賞金プラットフォーム「HeroX」で開始した。上位3つのアイデアに対し、賞金3万ドルが授与されるという。最も有望なアイデアは今後3、4年で実用化を目指す。 募集するアイデアは「宇宙飛行士が両手を使わずに排せつできる」「最大6日間は排せつ物を管理できる」「宇宙服と一緒に5分未満で装着できる」「利用できる電源は100mAh以下、最大28Vまで」といった要件がある。詳しくはWebサイトで確認可能だ。 長時間に及ぶ宇宙空間のミッションでは、およそ144時間(6日間)はまともなトイレを使用できないことが予想される上に、分厚い宇宙服を着た宇宙飛行士たちは自分の手で自分の体を触ることもできないという。これまで宇宙飛行士が利用していた「おむつ」は1日しか使用できず、長時間の使用
米航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーション(ISS)に取り付けて、風船のように膨らます折りたたみ式の居住施設の試験を始める。8日午後(日本時間9日未明)、フロリダ州から打ち上げた米宇宙企業スペースXの無人補給船ドラゴンに搭載した。将来の有人火星探査などに活用する新技術で、今後2年かけて耐久性などを試すという。 この施設は、米宇宙ベンチャー「ビゲロー・エアロスペース」が開発。重さ約1・3トンで居住施設としては軽く、打ち上げコスト削減などが期待される。ISSでは、折りたたんだ状態の施設をロボットアームで船体に取り付けた後、5月下旬に空気を送り込んで膨らます予定という。 高さは約2・4メートルから約3・2メートルに伸び、幅も2倍ほどの約4メートルに広がる。内部に大人が自由に動き回れる空間が生まれ、宇宙飛行士が定期的に立ち入って、宇宙線の影響や施設の耐久性などを調べるという。ビゲロー社は、一
【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)=中島達雄】火星や小惑星への有人探査を目的に、米航空宇宙局(NASA)が開発中の次世代宇宙船「オリオン」の試験機が公開された。 オリオンは12月に予定される無人の試験飛行で、地球を2周して、太平洋に着水する計画。2021年に有人飛行、25年に有人小惑星探査、30年代に有人火星探査を目指している。 11日に公開されたオリオンは4人乗りで、1969年に有人月面着陸を果たしたアポロ宇宙船に似た円すい形。3人乗りのアポロよりひと回り大きい。 動力や水、酸素を供給する円筒形の「サービスモジュール」の上に接続されており、全体の高さは21メートル、直径は5メートル。これをロケットに取り付けて打ち上げる。
Image credit: JAXA 2009年6月11日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや」が、約1年半に渡るミッションを終え、月に落下した。「アポロ計画以降、最大の月探査」と銘打たれた「かぐや」は、科学面のみならず、美しい月や地球の映像により多くの人々の心に強い印象を残すなど、大きな成果を残した。 「かぐや」の計画は1997年、宇宙開発事業団(NASDA)によって立ち上げられた。日本にとって月探査機を開発するのは、1990年の「ひてん」と、その孫衛星「はごろも」以来、またNASDAが、こうした科学目的の衛星を開発するのは初めてのことであった。開発は旧宇宙科学研究所(ISAS)や日本電気(後のNEC東芝スペースシステム)との協力によって行われた。 「かぐや」は打ち上げ前に一般公募で選ばれた名前で、当時はセレーネ(SELENE)と呼ばれていた。SELENEは Selen
ハイテク職場に学ぶアナログ仕事術 小惑星に着陸し、サンプルを採取するミッションに世界で初めて成功した探査機「はやぶさ」。あれから4年たつが、大気圏再突入のシーンを昨日のように覚えている人も多いだろう。この偉業を成し遂げたJAXA(宇宙航空研究開発機構)で、どのように仕事が進められているのかを描いたのが本書である。 最先端の技術を駆使する仕事だけに、さぞかし高度なIT技術に支えられているのでは――と思いきや、意外にもJAXAではアナログな手法が多用されている。宇宙という厳しい環境においては、ささいなミスが飛行士の生死に直結する。原因は様々だが、その1つが指示の取り 違いだ。宇宙開発という仕事は、コミュニケーションの積み重ね。そこでは100パーセント正確な意思疎通が図られなければならない。 特に日本人同士の場合、指示が明確でなくてもおおよその意味が通じてしまうため、細かな部分での勘違いに気づか
Image credit: JAXA 宇宙航空研究開発機構(JAXA)、IHIエアロスペース社は9月14日、惑星分光観測衛星(SPRINT-A)を搭載したイプシロンロケット試験機の打ち上げに成功した。イプシロンは高い性能の低い価格の二つを両立させ、宇宙輸送に革命を起こすことを目指した野心的なロケットで、完璧な成功をもってその第一歩を踏み出した。 SPRINT-Aを搭載したイプシロンは、9月14日14時ちょうど(日本時間)、鹿児島県にある内之浦宇宙空間観測所にあるイプシロンロケット発射装置から離昇、各段を次々に分離しつつ順調に飛行し、離昇から約61分39秒後に衛星を計画通りの軌道へと投入した。その後、15時49分に衛星から受信したデータから、太陽電池パドルが正常に展開していることが確認された。 打ち上げ成功後に衛星に愛称を与えるという旧宇宙科学研究所(ISAS)から続く伝統に則り、SPRIN
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く