ラーメンでおなじみの豚骨スープで動物性と植物性のおいしさがどう違うのかを、農業・食品産業技術総合研究機構と不二製油グループなどが可視化した。人間の五感を利用する「官能評価」を用い、動物性では「油脂感」、植物性では「ショウガの風味」などの特徴が挙がった。今回の成果は動物性食品に比べて「物足りない」と言われがちな植物性食品を、動物性に近づけるのに役立つという。 植物性食品とは、穀類や野菜、果物、豆類、海藻類、キノコなどの食材と、これらを加工した食品のこと。動物性たんぱく質アレルギーの回避や健康志向、宗教上の理由などで需要が増えている。近年は環境負荷の少ない食料生産のため、肉の代わりに大豆ミートといった代替肉を推進する動きもある。 農研機構は、2021年から不二製油と共同で、動物性と植物性のおいしさの違いを明らかにする研究を始めた。同機構食品研究部門の中野優子研究員と早川文代グループ長補佐らは、