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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (7)

  • 「死ぬこともある」と説明すべきか - NATROMの日記

    昨今、医師は十分な説明を行うことを期待されているが、一方でネガティブな情報については説明して欲しくないという意見もある。「福岡県医報」という雑誌に、「ジャーナリストからの風」というコラムがある。医療関係の取材を行ったマスコミ関係者が、医療従事者向けに書いたものだ。平成20年8月号、No.1386より、NHK福岡放送局の椿直人記者による「『医療は不確実』だとしても…」より引用する。 「ジャーナリストからの風」 3年前、当時4歳だった次男が、急性腸炎で緊急入院した。出張中だった私は、帰宅後すぐに見舞いに駆けつけ、担当医師の説明を聞いた。「点滴で数値を下げようとしているが、なかなか下がらない。最悪の場合、腹膜炎を起こして死亡することもある」。医師の説明に冷静さを失いそうになりながらも、原因を尋ねたところ、「原因よりも治療を優先する」とのことで、ますます不安が募ったのを覚えている。当時、面会時間が

    「死ぬこともある」と説明すべきか - NATROMの日記
  • 利己的遺伝子と男の浮気 - NATROMのブログ

    利己的遺伝子説の批判者は、こう誤解することが多い。 ■ドーキンス説の問題*1 利己的遺伝子説を信じる進化論学者は、こう主張することが多い。 「男はみんな浮気をするのが当然だ。そうすればたくさんの遺伝子を残せて有利だからだ」 こう主張するとき、彼らは自説のどこが間違っているか、わからないのだろう。 過去にもとりあげた*2南堂久史氏による。文字コードのえらい人としても有名である。もし南堂氏がこのエントリーに反論するのであれば、是非、誰がそのような主張をしているのか、具体的な引用とともにご教示いただきたい。私の知る限り、「男はみんな浮気をするのが当然だ。そうすればたくさんの遺伝子を残せて有利だからだ」などと主張している「利己的遺伝子説を信じる進化論学者」はいない。ドーキンス自身は、以下のように書いている。 「浮気」戦略というのは、これが雄のふるまう方法だというわけではなく、二つの仮想的な代替戦略

    利己的遺伝子と男の浮気 - NATROMのブログ
  • 線引きは許されないのか?薬害肝炎訴訟 - NATROMのブログ

    フィブリノゲン製剤によってC型肝炎感染者が多数でた薬害事件について、「線引きは許されない。一律救済を」と原告側は主張している。 ■肝がん、肝硬変は4000万円=薬害肝炎訴訟の和解骨子案(時事通信) 汚染された血液製剤でC型肝炎に感染したとして、患者らが国と製薬会社を訴えた薬害肝炎訴訟の控訴審で、大阪高裁が和解骨子案の中で示した1人当たりの補償額は、肝がんや肝硬変で4000万円、慢性肝炎で2000万円など、症状に応じて設定されていることが14日、分かった。 原告側は骨子案が提示された13日に、「一律救済でなければ受け入れられない」と受け入れを拒否、政府の政治決断を求めている。 ■薬害肝炎患者 「未提訴・期間外」に5億円(読売新聞) 血液製剤「フィブリノゲン」などを投与され、C型肝炎ウイルスに感染させられたとして、患者らが国と製薬会社に損害賠償を求めた薬害C型肝炎集団訴訟で、国側が、大阪高裁が

    線引きは許されないのか?薬害肝炎訴訟 - NATROMのブログ
    keya1984
    keya1984 2007/12/20
    ※欄の議論も。
  • [進化論][トンデモ]池田信夫氏からの反論

    池田信夫氏は進化生物学を理解していない、という指摘に対して、池田信夫氏からの反論があった。同じパターンのナンセンスな話が繰り返されることになりそうな予感。 ■利他的な遺伝子(池田信夫 blog) これだけ読んでも、彼が自称する「生物学の専門家」ではなく、アマチュアにすぎないことは一目瞭然だ。まず彼は、遺伝子を共有する個体を守る行動を説明したのが「ドーキンスの利己的な遺伝子」だと思い込んでいるようだが、これはドーキンスの理論ではなく、ハミルトンの非常に有名な論文(1964)によって確立された血縁淘汰の理論である。ドーキンス(1976)は、その理論を「利己的な遺伝子」という不正確なキャッチフレーズで普及させただけだ。 ドーキンスが個体レベルの利他行動を遺伝子レベルの利己性によって説明したのは事実だろう。もちろん、血縁淘汰の理論を確立したのはハミルトンである。ドーキンスはハミルトンの理論を援用し

    [進化論][トンデモ]池田信夫氏からの反論
  • 種を守る「利他的な遺伝子」 - NATROMのブログ

    自分のよく知らない分野(たとえば私にとっては経済学)について二者が議論しているとして、どちらの言い分が正しそうなのか判別する簡易的な手段はあるだろうか。私がよくやるのが、自分がよく知っている分野(たとえば私にとっては医学、遺伝学、進化生物学)についての発言を調べてみるということである。もちろん、医学についてトンデモ発言する人が別の分野では正確な発言をすることもありうるので、あくまでも簡易的な手段に過ぎない。しかし、たとえば「エイズはエイズ菌によって起こる」などと自信たっぷりに断言する人が別の分野について何か発言したとしても、その発言の正確性を疑っておくほうが賢い態度だと言えるだろう。 ブログが流行っているため、過去の発言を検証するのが容易になった。そこで、「進化」とか「遺伝」とかいうキーワードでよく検索する。最近発見したのは、これ。 ■愛国心の進化(池田信夫 blog) 近代国家が成功した

    種を守る「利他的な遺伝子」 - NATROMのブログ
  • 薬害でも被害者でもないかもしれないのに - NATROMのブログ

    タミフルと異常行動の因果関係については、現時点でははっきりしたことは言えない。はっきりさせるには、年齢・性別・重症度等を一致させたインフルエンザ患者を2群に分け、一方にのみタミフルを使用し、異常行動の出現頻度に差があるかをみればよい。差はないかもしれないし、タミフルによって異常行動が増えるかもしれないし、もしかしたらウイルスの増殖を抑制することで異常行動を抑制するかもしれない。実際には厳密な研究は困難であるので、当面はタミフル非投与のインフルエンザ患者にどれくらい異常行動が起こるのかの報告待ちといったところである。因果関係が不明であっても、可能性がある以上、原則禁止にする判断もありだ。また、製薬会社や厚生労働省に頼らず、薬害を監視する団体があってもよいと思う。 しかしながら、「薬害タミフル脳症被害者の会」*1という名称はいただけない。現時点では、薬害と決まったわけではないし、タミフル脳症と

    薬害でも被害者でもないかもしれないのに - NATROMのブログ
    keya1984
    keya1984 2007/03/25
    安易な糾弾論と報道に関するリテラシー
  • 血液型と性格と日本人のルーツ - NATROMのブログ

    ■血液型で性格は判断できない、ということ。(『広告業界就職フォーラム』挨拶専用ブログ) リンク先の趣旨には概ね賛成*1。問題はコメント欄。とある業界人さんから、以下のようなコメントが。 業界最大手のD社の社員における血液型別構成比と、日人平均の血液型別構成比とでは、明らかに統計的に有意な差があり、それが歴史的に継続している、という事実は、業界内ではけっこう有名です(B型が多い)。確か、「気まぐれコンセプト」でもネタにされたことがあったと思います。 もちろん、血液型で採用しているワケではないのですが、結果論としては顕著に現れています。 日韓国で血液型論がハヤるのは、この両国においては、1.人類史的には比較的近年(新石器以降)に、2.量的に近い複数の民族集団の混成によりそのルーツが作られ、3.民族ごとに文化や習性が大きく異なるとともに、4.母体となった民族ごとに血液型の構成比が極端に異な

    血液型と性格と日本人のルーツ - NATROMのブログ
    keya1984
    keya1984 2007/03/17
    血液型の比較のあやうさについて
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