コンピュータ・セキュリティに対する脅威といえば、ウイルスやワームを最初に思い浮かべる人が多いのではないだろうか? IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の統計(PDF)によれば、最近の感染の届け出は減少傾向にあるということだ。だが、暴露型ウイルスによる情報漏えいなどウイルス被害のニュースは依然として後を絶たない。また今日では、ウイルス作成者の目的が昔ながらの愉快犯的なものから、金儲けを目的とする経済犯に変わっていることも指摘されている。このことから、侵入や感染の手口が巧妙化しているとの報告もあり、単純に運用(怪しいWebサイトには接続しない、電子メールの添付ファイルは開かないなど)で危険性を回避することが不可能になってきている。現代のコンピュータ・システムにおいて、何らかの方法でウイルス対策を講じるのは必須といえよう。そこで本稿ではアンチウイルス(ウイルス対策)製品を取り上げる。 アンチ