大王製紙の井川意高(もとたか)前会長(47)が連結子会社から100億円超の資金を借り入れていた問題で、前会長が平成21年にも非連結の関連会社から無担保融資を受けていたことが29日、関係者への取材で分かった。融資額は数億円に上る可能性がある。この融資は同社の特別調査委員会の調査でも分かっていなかった。「第3の融資ルート」の判明によって借入金はさらに膨らむとみられる。東京地検特捜部も同様の事実を把握しているとみられ、巨額融資の全容解明を急いでいる。 [フォト] 逆らえぬ威光… 大王製紙を牛耳った「井川家の一族」 前会長への無担保融資が判明したのは非連結の関連会社「エリエール総業」。関係者によると、融資は21年夏に行われた。前会長は連結子会社から借り入れを受ける際、東京都内の大手都市銀行の専用口座に集約していたがエリエール総業からの融資は別の都市銀行の口座に振り込まれていた。 特捜部が出入