内閣府公文書管理委員会(委員長・御厨貴東大教授)は29日、東日本大震災に関連する10組織の会議で議事録が未作成だった問題について、10組織の担当者への調査結果を公表した。 いずれも災害対応に忙殺されていたことなどを理由に挙げ、記録作成への意識の低さが改めて浮き彫りになった。 調査は、担当者への聞き取りや、文書回答を求める形で行われた。 議事録、議事概要のいずれも未作成だった原子力災害対策本部は、事務局を務める経済産業省原子力安全・保安院の担当者らが「震災発生当初は、緊迫した状況の中で多忙を極めており、議事録・議事概要に対する認識が不十分だった」などと釈明した。さらに、内閣官房が事務局を担っていると誤解していたことも明らかにした。 議事録、議事概要を作らなかった他の2組織は、「議事録や議事概要は公文書管理法上、作成義務が課せられていない」(緊急災害対策本部)、「決定や了解を行う会議ではない。