渋谷クラブクアトロに到着すると、受付からエレベーターホール付近まで長蛇の列ができていた。どうやら当日券を買えなかった人達が開演直後にほんの数枚のみ売り出される最後のチケットを求めて並んでいるらしい。そんな状態だからもちろん会場に一歩足を踏み入れればそこは足の踏み場もない超満員で、しかも驚くほど外国のお客さんが多い。あちこちで様々な言語が飛び交い、アルコールも飛ぶようにばんばん売れている。さすがはグライムス、今最もホットなエレクトロ・クイーンの日本初単独ツアーである。 改めて紹介するとグライムスことクレア・バウチャーはカナダのバンクーバーを拠点に活動しているシンガー・ソングライター。独学で音楽を学び、いわゆる宅録で全ての楽曲を作って来たDIYアーティストだ。2010年の『Geidi Primes』でデビュー、以降自主制作でアルバムを作り続けてきたが、昨年リリースの『ヴィジョンズ』で名門4AD