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ブックマーク / book.asahi.com (270)

  • 『京大的文化事典』杉本恭子さんに聞く「京大的自治」とは何か 足下を見つめることから自治が始まる|好書好日

    文:太田明日香 写真:平野愛 杉恭子(すぎもと・きょうこ)フリーライター 同志社大学大学院文学研究科新聞学専攻修了。学生時代は同大の自治寮に暮らし、吉田寮や熊野寮、ブンピカなどで自治を担う京大生とも交流。アジールとなりうる空間、自治的な場に関心をもちつづけ、寺院、NPO法人、中山間地域でのまちづくりを担う人たちなどのインタビュー・取材を行っている。 形として見えない文化を記録する 書のきっかけは、大学寮立ち退き問題がテーマのドラマ「ワンダーウォール」。2018年にNHKで放送され、2020年には劇場版が公開された。同時期、作品のモデルになった京都大学吉田寮も実際に立ち退き問題で揺れていた。それを知った編集者の臼田桃子さんが、大学改革によってどんどんこぎれいになる京都大学の姿に疑問をもち、これまでにあったさまざまな学生文化をまとめられないかと杉さんに依頼した。 杉さんは同志社大学出身

    『京大的文化事典』杉本恭子さんに聞く「京大的自治」とは何か 足下を見つめることから自治が始まる|好書好日
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    kiku72 2025/04/11
  • 芥川賞・鈴木結生さん 3.11、福島にいた僕は、揺らぐ世界を小説で繋ぎとめようとした 小説家になりたい人が、芥川賞作家になった人に聞いてみた。(特別版)|好書好日

    172回芥川賞 受賞作「ゲーテはすべてを言った」 ゲーテ研究者の博把統一は、銀婚式のお祝いに訪れたイタリア料理店で後の紅茶を飲んだ。そのティー・バッグのタグに書かれていたのは、彼の知らないゲーテの名言。膨大な原典をあたり、これまでの研究を掘り返し、学者仲間に聞き回るも、それが当にゲーテの言葉かどうか、確証を得られない。果たしてゲーテは当に「すべてを言った」のか――。 聖書をきっかけに読書の沼へ 昨年の林芙美子文学賞で佳作をとった鈴木結生さん。「人にはどれほどのがいるか」と題されたその作品は、78歳の老人が集めた3万冊もの蔵書を19歳のバイトが整理するという物語。古今東西、数多の名著が引用され、「この小説にはどれほどのがいったのか」と、当時22歳の鈴木さんの読書量に圧倒された。 そして、デビュー後1作目にして芥川賞を受賞した『ゲーテはすべてを言った』は、出典不明のゲーテの名言を巡る

    芥川賞・鈴木結生さん 3.11、福島にいた僕は、揺らぐ世界を小説で繋ぎとめようとした 小説家になりたい人が、芥川賞作家になった人に聞いてみた。(特別版)|好書好日
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    kiku72 2025/03/22
    “2025.03.21”
  • 角田光代さん「方舟を燃やす」に吉川英治文学賞 「締めきりに苦労した最後の連載、感慨深い」|好書好日

    今年の吉川英治文学賞が角田光代さんの「方舟(はこぶね)を燃やす」(新潮社)に決まった。角田さんと同じ1967年生まれの飛馬と、戦後すぐに生まれた不三子の視点を通して、昭和から平成、令和のコロナ禍までの世相を描き、「信じる」ことの意味を問うた作品だ。 「ちょっと大人の賞だと思っていて、自分とはあまり関係がないかなと。びっくりしました」。5日の記者会見の冒頭、角田さんは戸惑いの表情を見せた。 「源氏物語」の現代語訳を数年がかりで終えて取り組んだ週刊誌での長編連載。「小説を書くことが以前とは非常に違う感触になってしまい、苦労した。当に面白くないと思っていたのに賞をいただいて、自分の小説観が間違っているのではないかと、不安に思っています」 物語では、口さけ女、ノストラダムスの大予言といったオカルト話、コロナワクチンをめぐるうわさやデマなどが、口伝えに、あるいはメディアやネットを通じて広まり、人々

    角田光代さん「方舟を燃やす」に吉川英治文学賞 「締めきりに苦労した最後の連載、感慨深い」|好書好日
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    kiku72 2025/03/21
  • イスラエルはどうしてあんなにひどいことができるの? 早尾貴紀——前編|じんぶん堂

    記事:平凡社 パレスチナ・イスラエル問題に関するオンラインセミナー「パレスチナ連続講座」に登壇する東京経済大学教授の早尾貴紀さん 書籍情報はこちら イスラエルの建国前から現在までパレスチナ/イスラエル問題を思想・歴史の両面からていねいに論じた早尾貴紀さんの著書『イスラエルについて知っておきたい30のこと』(平凡社、2025年2月発売)には、パレスチナの地で行われてきた暴力がまざまざと描かれている。 ヨーロッパ植民地主義を反復するイスラエル イスラエルは1948年の建国の際に、およそ500のパレスチナの村や町を破壊し、住んでいた人々は難民となって周辺の地域に逃れました。とりわけガザ地区は住民の70%以上が難民という状況が生じました。 1967年から軍事占領されたガザ地区では、抵抗運動とそれに対する弾圧、空爆や侵攻も繰り返されてきました。2000年代からは陸海空の封鎖が強化され、ガザ地区は外部

    イスラエルはどうしてあんなにひどいことができるの? 早尾貴紀——前編|じんぶん堂
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    kiku72 2025/03/19
    “パレスチナ・イスラエル問題に関するオンラインセミナー「パレスチナ連続講座」に登壇する東京経済大学教授の早尾貴紀さん”
  • 片岡義男「短編を七つ、書いた順」書評 人生の一場面、鮮やかに切り取る|好書好日

    短編を七つ、書いた順/ミッキーは谷中で六時三十分 [著]片岡義男 片岡義男の筆にかかると、東京は、まるで外国の都市みたいに見えてくる。登場人物は皆、几帳面(きちょうめん)に姓と名を持たされており、女性の多くは下の呼び名がカタカナで、男たちは作家か編集者か俳優、女性の職業のバリエーションは多彩だ。彼ら彼女らの人生の一場面、連続しているような、そうでもないような出来事たちが、字義通りの意味でハードボイルド的というべき筆致で、鮮やかに切り取られる。 『短編を七つ、書いた順』は「作家生活40周年書き下ろし」。「せっかくですもの」では、二十八歳で実家に戻った「宮崎恵理子」が、二年後に就職が決まって再び家を出る準備をしていた或(あ)る日、最寄り駅のドトールと駅の改札で二度、父親と出くわす。二度の偶然の間に彼女は友人の「倉香織」とスペイン料理べ、二人で新居を見に行き、電車を乗り継いで帰ってくる。題

    片岡義男「短編を七つ、書いた順」書評 人生の一場面、鮮やかに切り取る|好書好日
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    kiku72 2025/03/13
    “評者: 佐々木敦 / 朝⽇新聞掲載:2014年07月20日”
  • 富永京子さん『「ビックリハウス」と政治関心の戦後史』インタビュー 若者は、本当にしらけていたのか?|好書好日

    富永京子さん=北原千恵美撮影 富永京子(とみなが・きょうこ) 1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授。専攻は社会学・社会運動論。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職。著書に『社会運動のサブカルチャー化──G8サミット抗議行動の経験分析』(せりか書房)、『みんなの「わがまま」入門』(左右社)、論文に”Social reproduction and the limitations of protest camps: openness and exclusion of social movements in Japan”, Social Movement Studies 16(3)ほか。 当時の若者文化に多大な影響 「ビックリハウス」とは、1974年から85年まで発行された日の伝説的なサブカルチャー雑誌だ。ユ

    富永京子さん『「ビックリハウス」と政治関心の戦後史』インタビュー 若者は、本当にしらけていたのか?|好書好日
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    kiku72 2025/02/04
  • 切手に迎合する 津村記久子|好書好日

    ハガキも封書もめったに書かないし、まとまった数の年賀状を作る習慣がなくなって久しいのだけれども、数人の方には年末年始にあいさつ用のポストカードを書いている。なので一年の間でいくばくかの切手は確実に使うし、やはりいくばくか常備している。困っているのは、この十年ぐらいの間、ときどき郵便料金値上げがあって、手持ちの切手の料金が足りているのかそうでないのかわからなくなることが頻繁にある上に、郵便料金自体も常に把握できていないことだ。今現在もあやしい。あれー封書は九十円ぐらいだっけな、ハガキは六十三円ぐらいだろう。違う。定形郵便は一一〇円、ハガキは八十五円だ。 ハガキや封書はほとんど利用しなくなったけれども、青いレターパックライトはけっこう使う。小包にするには大仰だと思えるや小物の発送に便利だからだ。重さは一律4キロまでで、定形外郵便みたいに細かい重量を気にせずにすむ上に、対面を要求しないので好き

    切手に迎合する 津村記久子|好書好日
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    kiku72 2025/01/27
  • かえるイルカ 津村記久子|好書好日

    家にいても「うちに帰りたい」と思う不可解な心境に心当たりはおありだろうか。わたしはよくある。外でそう思うことには妥当性がある。外出の仕事で疲れて、帰りに電車に乗っている時などはうちに帰りたくて仕方がない。でも家で家に帰りたいと思うことはへんだ。家は比較的好きなはずなのに。 自宅で帰宅したくなる時は、横になって携帯をダラダラ眺めている時などだ。あとは、仮眠しなければいけない時刻なのに眠れないとか、明け方にこれから仕事をしなければならない、といった状況で思う。いや君うちにいるじゃないか。 プレッシャーを感じている時、不意なことをやっている時に、「うちに帰りたい」という願望が頭を過(よ)ぎるのだろうと思う。この「うち」は、一歳から五歳まで住んでいた一軒家のような気もするのだけれども、家には気分屋の父親がいて面倒だったし、近所の年上の女の子もこちらを嫌っていたので、今その環境に帰っても何の喜びも

    かえるイルカ 津村記久子|好書好日
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    kiku72 2024/12/20
  • 〖全文公開〗ハン・ガン ノーベル文学賞受賞記念講演 「光と糸」|じんぶん堂

    記事:白水社 アジア人女性として初めてノーベル文学賞を受賞したハン・ガンさんが、2024年12月7日、ストックホルムのスウェーデン・アカデミーでノーベル文学賞受賞記念講演を行ないました。[写真:THE NOBEL PRIZE HPより] 書籍情報はこちら 【Nobel Prize lecture: Han Kang, Nobel Prize in Literature 2024】 光と糸 去年の1月、引っ越しのために倉庫を整理していたら、古い箱が一つ出てきた。開けてみると、幼年期につけていた日記帳が10冊あまり入っていた。表紙に「詩集」と鉛筆で書かれた薄い中綴じの冊子を見つけたのは、その日記帳の束の間からである。A5サイズのざら紙5枚を半分に折り、真ん中をホチキスどめした小さな冊子。題名の下には二のくねくねした線が並べて引いてある。左から上がってくる6段の階段状の線と、右へ下っていく6

    〖全文公開〗ハン・ガン ノーベル文学賞受賞記念講演 「光と糸」|じんぶん堂
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    kiku72 2024/12/20
    “(翻訳:斎藤真理子)”
  • 金原ひとみさん「ナチュラルボーンチキン」インタビュー 停滞する40代を揺さぶる「世界がそこだけだと思うなよ」|好書好日

    金原ひとみさん=篠塚ようこ撮影 金原ひとみ(かねはら・ひとみ) 1983年東京都生まれ。2003年に『蛇にピアス』ですばる文学賞を受賞しデビュー。翌年同作で芥川賞を受賞。10年『TRIP TRAP』で織田作之助賞、12年『マザーズ』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、20年『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞、21年『アンソーシャル ディスタンス』で谷崎潤一郎賞、22年『ミーツ・ザ・ワールド』で柴田錬三郎賞を受賞。そのほか『腹を空かせた勇者ども』『ハジケテマザレ』など著書多数。 40代は自分の限界を定めてしまう年代 ――作は、毎日同じような事をし、同じような服を着て、ルーティンに忠実に生きる45歳の事務職・浜野文乃が主人公。20代の平木さんというパリピ編集者と出会い、新しい世界へ引っ張り出されます。昭和世代とZ世代のコラボレーションを描いた理由は。 私には中高生の2人の子どもがいるのですが

    金原ひとみさん「ナチュラルボーンチキン」インタビュー 停滞する40代を揺さぶる「世界がそこだけだと思うなよ」|好書好日
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    kiku72 2024/11/29
    “(文・清 繭子、写真・篠塚ようこ)”
  • 楳図かずおさん追悼 異彩放った巨匠「飛べる話を描きたかった」 2009年のインタビューを初公開|好書好日

    楳図かずおさん=2022年、横関一浩撮影 ――楳図先生が『森の兄妹』でデビューしたのは高校卒業直後の18歳。その後、貸マンガ家として活躍し、東京オリンピックを翌年に控えた1963年に上京したのでしたね。 上京したのは27歳になる直前。最初は池袋に住みました。当時「マンモスプール」があったので、運動不足にならないように泳ごうと。まだ講談社との縁はなかったので、講談社と(近いこと)は関係ありません。 講談社との仕事は、「少年マガジン」よりも「少女フレンド」のほうがちょっと先でした。『ねこ目の少女』などの恐怖マンガを発表した後、すぐに「マガジン」からも声をかけられたんです。細かい話は覚えてないけど、「怖いマンガを描いてくれ」という依頼だったと思います。それで始めたのが『半魚人』。 少年誌はこれが初めてでした。「少女誌ばかりは嫌だなぁ」と思っていて、少年誌にも描きたいとずっと思っていたんです。特

    楳図かずおさん追悼 異彩放った巨匠「飛べる話を描きたかった」 2009年のインタビューを初公開|好書好日
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    kiku72 2024/11/15
  • ハン・ガンにとって短編小説とは? 『回復する人間』訳者あとがきより|じんぶん堂

    記事:白水社 ノーベル文学賞作家による〈傷と回復〉の物語! ハン・ガン著『回復する人間』(斎藤真理子訳、白水社刊)は日語で読める唯一の短編集。大切な人の死、自らを襲う病魔、家族との不和など、痛みを抱え絶望の淵でうずくまる人間が一筋の光を見出し、ふたたび静かに歩みだす姿を描く。魂を震わす7つのストーリー。 書籍情報はこちら 2016年に『菜主義者』によってアジア人初のマン・ブッカー国際賞を受賞したハン・ガン。2018年にも『すべての、白いものたちの』(原題『白い』)で同賞の最終候補に残り、今や世界舞台に堂々たる位置を占めたことは間違いない。ハン・ガンは1970年生まれ、20代前半でデビューして以来韓国内の主要な文学賞を多数受賞し、真摯な作風と、強靭さと繊細さを併せ持つ清冽な文体で高い評価を得てきた。日でも今までにエッセイ集を含め5冊が翻訳出版されており、韓国文学といえば真っ先に名前が挙

    ハン・ガンにとって短編小説とは? 『回復する人間』訳者あとがきより|じんぶん堂
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    kiku72 2024/11/04
    “記事:白水社”
  • むかむかして生地を買う 津村記久子|好書好日

    最近、ついカッとなってブローチのキットを買った。その前も、ビーズを何袋か買った。そしてその前も。そういえば去年の今頃、むかむかしてパーツに使おうと携帯ケースをデコる用に売られているプラスチックのパールなどの立体シールを各種爆買いした。 それで、一年ぐらい何も作っていない。新型コロナにかかった時にも、ものすごくいらいらしながらそのパーツ代わりの立体シールでブローチを作ろうとしたが、やっぱり熱がしんどくてやめてしまった。その時は、スポーツ観戦、手芸など、いろんなことをやめた。 この〈イライラしたら手芸素材を買う〉は母親もやっていたらしい。戎橋筋(えびすばしすじ)商店街のとらや難波店(服地・布地のデパート)がなくなって残念だ、という話をしていた時に、自分は会社で嫌なことがあると帰りにとらやにハギレを漁(あさ)りに行った、と母親が言っていた。 君らだけだろ!とお叱りを受けるかもしれないが、四十代と

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    kiku72 2024/10/20
  • 芥川賞・朝比奈秋さん 小説病に憑りつかれ、勤務医を辞め無職に。「作家にはならせてくれよ」 小説家になりたい人が、芥川賞作家になった人に聞いてみた。(特別版)|好書好日

    第171回芥川賞 受賞作「サンショウウオの四十九日」 杏と瞬は双子。でも、周りからは一人の人間に見える。部分的に結合している他の結合双生児とは違い、ひとつの体を二人で完全に共有している。そのとき、心は、意識は、生命は、どちらのものになるのか――。杏は/瞬は、二人で暮らし、一人一人で考え続ける。 論文を書いているときに「降ってきた」 それ自体、純文学のような話だった。 「34歳か35歳、胃腸の医学論文を書いているときに、パッと場面が浮かんできたんです。偉いお坊さんが山中で木こりと出会い、あまりにも見事に木を切るので思わず見とれてしまう、というものでした。その場面が頭から離れず、文字にしてみると、どんどん物語が進んでいく。進んでいくから書くしかない。400枚くらいになってピタッと止まった。その前後にまた別の物語が浮かんできて、書き出す。それを繰り返すうちに、とうとう目の前に死にそうな患者さんが

    芥川賞・朝比奈秋さん 小説病に憑りつかれ、勤務医を辞め無職に。「作家にはならせてくれよ」 小説家になりたい人が、芥川賞作家になった人に聞いてみた。(特別版)|好書好日
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    kiku72 2024/10/16
  • 「生きのびるための事務」坂口恭平さん・道草晴子さんインタビュー「破天荒でいるために、徹底的な『事務』がある」|好書好日

    HOME インタビュー 「生きのびるための事務」坂口恭平さん・道草晴子さんインタビュー「破天荒でいるために、徹底的な『事務』がある」 坂口恭平さん(左)と道草晴子さん=田野英知撮影(画像を一部加工しています) 坂口恭平(さかぐち・きょうへい) 1978年、熊県生まれ。2001年、早稲田大学理工学部建築学科を卒業。 作家、画家、音楽家、建築家など多彩な活動を行なう。 2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』(リトルモア)を刊行。 著作は『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(太田出版)、『独立国家のつくりかた』『苦しい時は電話して』(講談社)、『モバイルハウス 三万円で家をつくる』『TOKYO一坪遺産』(集英社)、『家族の哲学』(毎日新聞出版)、『継続するコツ』『幸福人フー』(祥伝社)、『TOKYO 0円ハウス 0円生活』(河出書房新社)、『躁大学』(新潮社)、『発光』『よみ

    「生きのびるための事務」坂口恭平さん・道草晴子さんインタビュー「破天荒でいるために、徹底的な『事務』がある」|好書好日
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    kiku72 2024/09/22
    “2024.09.19”
  • 疲れたのではないかね? 津村記久子|好書好日

    大暴れな夏だった。猛暑の基盤の上に、次々と重なるパリ五輪、西日では南海トラフ地震の注意報、自転車並の速度で動く挙動の読めない台風、米不足。自分自身も他の人がやったことの補塡(ほてん)で一か月以上右往左往していたのだが、暑いからあんなことがあったのかもしれない。 もう、一年から七月と八月を取り除いてもらえないかとすら頭に過(よ)ぎる。来年の七夕の短冊を書く機会があったら、〈七月と八月がなくなりますように〉と下手な字で書く。七夕ごとなくなるけれども気付かないふりをする。でもそうなると農作物などに影響が出るんだろう。それでももう、七月さんと八月さんには辞めてほしい、辞められないならせめてもう少しわきまえてほしい、と涙ながらに訴えたくなる。 七月と八月は必ずある、そして何もできない、という無力感の中でやっていたことは、「ノートを書くこと」だった。七月にあまりにつらかったので、八月用に愚痴ノートを

    疲れたのではないかね? 津村記久子|好書好日
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    kiku72 2024/09/22
  • 行き先も決めずに始めた「探究」はクーデターだった:私の謎 柄谷行人回想録⑱|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 1980年代の柄谷さん=人提供 書籍情報はこちら ――前回は、理論的な集大成として取り組んだ「言語・数・貨幣」の連載中に精神的に追い詰められて1983年秋に連載を中断した当時のお話をお聞きしました。(第17回参照) その柄谷さんが、「群像」85年1月号から新たに取り組んだのが「探究」です。 柄谷 「探究」を始めたのは、ウィトゲンシュタインの影響が大きかったと記憶しています。「探究」というタイトルもウィトゲンシュタインの『哲学探究』から来ている。彼は、体系的な哲学者の対極にある人でしょう。僕も、体系をつくろうとするのはやめて、そのときどきに考えたことを書こう、と思った。それで、何を書くかも決めずにタイトルだけを決めて始めた。 《ウィトゲンシュタイン(1889~1951)は、オーストリアの哲学者。ケンブリッジ大学教授。分析哲学の形成と発展に大きな影響を与えた20世紀最

    行き先も決めずに始めた「探究」はクーデターだった:私の謎 柄谷行人回想録⑱|じんぶん堂
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    kiku72 2024/09/18
  • 改めて読書について 津村記久子|好書好日

    を読むことに未(いま)だに苦手意識がある。まず、最初の五ページぐらいの間に起こっていることはほとんど覚えていないので、読んでいるうちになにがなんだかわからなくなることがほとんどだし、途中でも、自分の苦手なトピックだったりとか、複雑な説明が続くとよくわからなくなる。ちなみに、苦手なこととは、法律や数字、科学的なことに関する記述だ。ある小説を読みながら、自分が読みやすい記述とそうでない記述に分けてみたことがあるのだが、不倫に関する文章は一回で理解できて、裁判に関する文章は八回ぐらい読まないとよくわからなかった。自分にとって、不倫は可読性が高くて、裁判は可読性が低いということなのだろうか。どうしても内容によって理解度にばらつきがある。 それでも仕事で読むは、細かくメモをとったり、わかるまで読み返したりしてなんとか理解の体裁を保っている。問題は純粋に楽しみで読むだ。好きで読むでメモをとるよ

    改めて読書について 津村記久子|好書好日
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    kiku72 2024/08/25
  • 文學界新人賞・福海隆さん バンドの宣伝で初めて小説を書いたら……受賞。「LGBTQ+を陳腐化したい」 連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#16|好書好日

    文學界新人賞・福海隆さん バンドの宣伝で初めて小説を書いたら……受賞。「LGBTQ+を陳腐化したい」 連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#16 福海隆さん=撮影・武藤奈緒美 第129回文學界新人賞 受賞作「日曜日(付随する19枚のパルプ)」 会社員の私・圭と大学生の佑基は仲睦まじいゲイカップル。ある日、佑基の友人から「そういった」ことに抵抗のないタイプ・れいちゃんを紹介される。「私、同性愛とかのセクシャル・マイノリティのひとたちの愛って当に素敵だなって思っていて、」と言う彼女は、2人にインタビューしたり、就活の相談に乗ってもらったりと好奇心いっぱいに距離を詰めてくる。2人の平穏な日曜日は果たして守られるのか――。 意見を出しあった友人と相次いでデビュー 福海さんが小説を書いたのは、なんと今回の受賞作「日曜日(付随する19枚のパルプ)」が初めてだという。 「昔、同じバンド

    文學界新人賞・福海隆さん バンドの宣伝で初めて小説を書いたら……受賞。「LGBTQ+を陳腐化したい」 連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#16|好書好日
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    kiku72 2024/08/14
  • okadadaの音楽論に迫る5冊 「残された音源を使って、残らない一晩を彩るDJとは何か」(前編)|好書好日

    okadadaさん=寺沢美遊撮影 okadada(オカダダ) 1986年、滋賀県生まれのDJ/トラックメイカー。全国各地の多岐にわたるパーティーにDJとして出演中。ネットレーベル・maltine recordsやbandcampから楽曲をリリースしている。DJ仲間・shakkeとのおしゃべりポッドキャスト「チャッターアイランド」もSpotifyで配信中。 文字として残されたものには優位性もある。でも…… ――DJ仲間のshakkeさんとのポッドキャスト「チャッターアイランド」でたまに読書の話をしているので、今回はokadadaさんがどんなを読んで、どんなことを考えているのか聞いていきたいなと思っております。 自分はDJなんで、言葉で何かを表現することが少ないんです。それにそもそもDJって何やってるかよくわかんない人も多いと思うんです。「(曲を)選ぶ人って……」みたいな(笑)。音楽を読

    okadadaの音楽論に迫る5冊 「残された音源を使って、残らない一晩を彩るDJとは何か」(前編)|好書好日
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    kiku72 2024/08/07
    “2024.08.06”