(写真/西村満、以下同) “普通”とは何か? “大衆”とは何か? そんな一筋縄ではいかない普遍的な問いにさえ詩的に、軽妙に、彩り鮮やかなサウンドとともに向き合おうとする、素晴らしい国内のヒップホップ作品がある。ラッパー/ビートメイカー、OMSBの7年半ぶりのサード・アルバム『ALONE』だ。 OMSBは最初、約10年前に神奈川県相模原市を拠点とするSIMI LABというグループの中心人物として脚光を浴びた。そして、ソロ・アルバムも2枚発表、精力的に活動を展開したものの、その後の歩みは決して順風満帆ではなかった。前後編にわたるこのインタビューでは、そうした深い苦悩の経験とそれを乗り越えようとした魂の痕跡がいかに新作に刻まれたかが語られる。 『ALONE』で描かれるのはOMSBの個人の物語だが、働き、年齢を重ね、人と出会ったり別れたり、愛したり愛されたり、もしくは結婚したりしなかったりする中で
![「SIMI LABへの注目が薄れて自信がなくなった」ラッパーOMSBの“孤独”とヒップホップ的“祈り”](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d57a67e5f02f31510191cbd4bcf85cdd9e4a52cc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.premiumcyzo.com%2Fassets_c%2F2022%2F08%2F2208_OMSB_1-01-thumb-autox165-66896.jpg)