貨幣論 (ちくま学芸文庫)作者: 岩井克人出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1998/03メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 41回この商品を含むブログ (42件) を見る 大学に入学して二年目まで、大学にほとんど行かず、部屋で煙草を吸いながら、本を読んだりアニメを観たりして、ぼけーっと過ごしていた。大学に行かなかった(たぶん最も小さな)理由のひとつは、経済学部でありながら経済学にまったく興味を持てずにいたこと。経済学に対する一般的な印象――お金のことを扱う(卑しい)もの――持っていて、絶対にソリが合わないと思っていた。そんなものを知りたいなんて思えなかった。実は同じような話が小説にも当てはまる。小説を読み始めた頃、評論は小説の大切なものを失わせてしまうと思っていた。だから評論にまったく興味が持てなかった。しかし、小説を読んでいるうちにだんだんと評論にも手を伸ばすようになった。