ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (534)

  • 「ドーピング」に首まで浸かった中国という国家

    <同じ社会主義の旧ソ連から挙国体制も学んだ中国では、オリンピックでのいびつな「金メダルコンプレックス」によってスポーツ選手への組織的なドーピングが横行していた。こうした「ドーピング」的思考は経済統計等にまで影響を及ぼしている> 日を含む世界はこのところ、ブラジルで開かれているリオデジャネイロ五輪に注目している。中国のメディアや国民も例外ではない。ただ中国の場合、オリンピックは共産党政権が愛国主義的宣伝を強化する場でしかない。普通まともな国家では、スポーツはまず個人の趣味・嗜好であり、選手は自分の夢を成し遂げるため努力する。今回のオリンピックでイギリスの射撃選手が金メダルを獲得した後、あたふたと農地の収穫のために帰国した、というエピソードを聞くと、中国人は不思議に思う。 中国のスポーツ選手は国家が資金を使って育成するため金メダルはまず国家の栄誉であり、選手個人の成果は二の次だ。中国のスポー

    「ドーピング」に首まで浸かった中国という国家
  • 中国漁船300隻が尖閣来襲、「異例」の事態の「意外」な背景

    <8月に入って突然、尖閣諸島をめぐり日中関係が緊迫化している。エスカレートする異常事態に日政府も危機感を募らせているが、中国はなぜこれほどの強硬姿勢に出ているのか。実は尖閣だけでなく、対韓国、南シナ海でも中国外交は"異例"尽くしの状態。その原因は、河北省の避暑地で行われている"夏休み中の井戸端会議"にある> (写真:後ろから、元総書記の胡錦濤と江沢民、現総書記の習近平、2014年撮影) 2016年8月、尖閣諸島をめぐる情勢が風雲急を告げている。300隻もの中国漁船が尖閣諸島近海に来襲した。その漁船を守るかのように中国公船も多数随行している。今までにない数の襲来に日政府も態度を硬化、強い抗議を繰り返している。突然の日中関係緊迫は何を背景としているのだろうか。 この間の尖閣情勢については海上保安庁の文書「尖閣諸島周辺海域における中国公船及び中国漁船の活動状況について」(2016年8月9日付

    中国漁船300隻が尖閣来襲、「異例」の事態の「意外」な背景
    kinbricksnow
    kinbricksnow 2016/08/12
    寄稿しました。尖閣の公船、漁船についつい目が行きがちですが、8月上旬に中国は全方位で強硬外交を展開しています。その背景とは何かについて考えてみました。
  • 【ルポ】南シナ海の島に上陸したフィリピンの愛国青年たち

    <昨年末、中国と領有権を争うパガサ島にフィリピンの青年団体のメンバー50人が船で上陸する一件があった。国内外の世論にアピールする狙いがあったが、彼らはいったい何者なのか。その"大冒険"で実際に何を行ったのか。マニラの拠を訪れて話を聞くと、領有権紛争の奥にひそむ現実が見えてきた> 中国がフィリピンやベトナム、そして日米と火花を散らす南シナ海領有権問題について、私たちがニュースで聞かない日はない。ただ、ここ数年、外相会議や国防大臣らが参加するシャングリラ・ダイアローグを覗き、政策責任者の話に耳を傾けてみても、どうも空虚な言葉遊びとしか思えなかった。フィリピンの首都マニラで、ある青年団体を訪ねたのは、そんな南シナ海のリアルな感覚を掴みたかったからだ。 昨年末、この団体のメンバー50人が中国と領有権を争うパガサ島(英語名「ティトゥ島」、中国名「中業島」)に上陸した。「希望」を意味するこの島は、フ

    【ルポ】南シナ海の島に上陸したフィリピンの愛国青年たち
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    kinbricksnow 2016/08/08
    【オススメ】【舛友雄大】「流星が見えた。すっごく大きなのが。すぐそこに。最初は中国がロケット弾を打ち込んできたのかと思った」
  • 日本の映画館で『ワンピース』を英語・中国語字幕付きで上映する理由

    <日語が分からない外国人に映画館で日映画を観てもらう――それが外国語字幕付き上映企画「YOKOSO! EIGAKAN!」の狙い。アニメ映画によるインバウンド重要の掘り起こしを目指す今までにない取り組みだ。特に家族連れの旅行客をターゲットにしているというが、その背景には、家族向けサービスが少ないという日の"おもてなし"の弱点もあるようだ> 【シリーズ】日再発見「日のおもてなし施策最前線」 「留学生として日で暮らしていますけど、映画館に来たのは今回が初めてです」 そう目を輝かせながら話してくれたのは、若い中国人留学生の4人組だ。アニメ映画『ONE PIECE FILM GOLD』(東映配給)を見るため、新宿の大型シネコン「新宿バルト9」にやってきた。 彼らを初めての映画鑑賞にいざなったのは、外国語字幕付き上映企画「YOKOSO! EIGAKAN!」だ。新宿以外にも品川、横浜、京都

    日本の映画館で『ワンピース』を英語・中国語字幕付きで上映する理由
    kinbricksnow
    kinbricksnow 2016/08/05
    “日本語が分からない外国人に映画館で日本の映画を観てもらう。アニメ映画によるインバウンド重要の掘り起こしを目指す今までにない取り組みだ”
  • 豪雨で160人死亡、相次ぐ水害に中国人は怒って...いない?

    <大規模な水害が相次いでいる中国。無計画な都市開発や不十分な豪雨対策により被害が拡大しており、民衆の政府に対する怒りは暴発寸前だ――というのは当だろうか。確かに被害は大きいが、お決まりの報道では見えてこない市民たちの音を聞き出してみた> (写真:湖北省にて。7月23日) 今年の夏は、中国各地で大規模な水害が記録されている。まず被害が集中したのは長江中流域だ。5月末から7月中旬にかけて豪雨が相次ぎ、「街が海に変わる」かのような大規模な冠水が起きた。特に湖北省武漢市では一部で2メートルもの冠水を記録。1998年の大水害から約20年ぶりとなる「100年に一度の豪雨」の脅威があらわとなった。 中国のネットには、「50年に一度、100年に一度の天災が数年おきにやってくるのは勘弁」「三峡ダム(2009年完成)は1000年に一度の水害に耐えるという触れ込みだったでしょ!?」と政府を揶揄する書き込みが

    豪雨で160人死亡、相次ぐ水害に中国人は怒って...いない?
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    kinbricksnow 2016/07/26
    “民衆の政府に対する怒りは暴発寸前だ――というのは本当だろうか。確かに被害は大きいが、お決まりの報道では見えてこない市民たちの本音を聞き出してみた”
  • 歴史を軽視した革命思想から解き放たれ、初体験は55の夏

    <初めて国政選挙を経験した参院選の9日前、故郷・湖南省に戻り、青春を謳歌したバレエ団の建団55周年記念式典に参加した。その時に感じたのは、信仰を禁じ歴史を軽視した文革時代から、中国の人々の心は実は変わっていないということだった> 「初体験は18の夏がいい」という刺激的なキャッチコピーが話題となった参議院選挙。実は私も少年少女たちと同じく"初体験"だった。そう、2015年2月に日国籍を取得してから最初の国政選挙だったのだ。まあ昨年の新宿区議選に出馬したため、投票よりも先に立候補を体験しているのだが。区議選では自分自身に一票を入れたが、他人に一票を入れたのは今回が初めてだ。「民主主義を実践したのだ」と深い感動を覚えた。 たかが投票ぐらいで大げさすぎると思われるかもしれない。だが民主主義国で生まれ育った皆さんと違い、「元・中国人、現・日人」の私は民主主義のすばらしさを痛感している。私が選挙権

    歴史を軽視した革命思想から解き放たれ、初体験は55の夏
  • 時速100キロで爆走する「老人用ハンドル型電動車椅子」

    <メーカーが「自動車ではない」と言い張り、開発・販売し続ける「老人用代走車」。ブラックな魅力が人気で、影響力の強いCCTVの特番に攻撃されても生き残っている。これぞ中国型イノベーション。ここから未来の自動車メーカーが誕生するかもしれない> (写真:中国のネットショッピングサイト「タオバオ」で販売されている老人用代歩車。画像を一部修正しています) 電動車椅子が時速100キロで道路を爆走していた......しかも4人乗りだった......というか外見はランドローバーそっくりだった......。中国の不思議な「老人用代歩車」の存在は中国型イノベーションとはなにかを率直に物語っている。 中国中央電視台(CCTV)は2014年3月15日の世界消費者権利デーの特番で、「老人用代歩車」問題を取り上げた。老人用代歩車とは読んで字のごとく「歩く代わりに乗る車」の意。英語でいう「Mobility Scoote

    時速100キロで爆走する「老人用ハンドル型電動車椅子」
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    kinbricksnow 2016/07/19
    寄稿しました “電動車椅子が時速100キロで道路を爆走していた......しかも4人乗りだった......というか外見はランドローバーそっくりだった......。中国の不思議な「老人用代歩車」”
  • トルコは「クーデター幻想」から脱却できるか

    <欧州と中東をつなぐ地域大国トルコで、15日夜から発生したクーデター未遂事件。過去3度もクーデターが起きた国だが、今回は失敗に終わった。なぜクーデターが起き、そして失敗したのか。エルドアン大統領は今後どういう手を打つのか。これでトルコは名実ともに民主主義国となるのか> (写真:ボスポラス海峡の橋で、クーデター未遂に関与し投降した兵士を殴打する市民、16日) 15日午後10時前、英国放送協会(BBC)で「ブレイキング・ニュース(ニュース速報)」として「トルコのクーデター」の文字が流れた。私がいるエジプトとトルコは1時間の時差で、トルコは午後11時前となる。「イスタンブールでボスポラス海峡にかかる橋を軍の戦車が封鎖」という。そのうち、「軍が国営放送TRTを占拠」「イスタンブールのアタチュルク空港が軍に占拠され、全出発便が停止」というニュースが出て、ただならぬことが起こっていることが分かった。

    トルコは「クーデター幻想」から脱却できるか
  • 南シナ海問題で憤る共産党の本当の敵は誰なのか

    <南シナ海を領海とする中国の主張を否定した仲裁裁判所の判断に中国政府は強硬に反発。しかし奇妙なことに各部門は国内向けの「戦時状態」に入ったことを通知した。共産党政府が当に恐れているのは、愛国主義の熱にうなされた国民の抑制がきかなくなることなのだ> 2016年7月12日、国際仲裁法廷が裁定結果を公表した。5人の仲裁員は全員一致で国連海洋法条約上、「九段線」の「歴史的な権利」に基づく中国の南シナ海の天然資源に対する権利は認められないと結論づけた。裁判所はまた中国の南シナ海における埋め立て工事が環境に取り返しのつかない損失を与えたとも判断。中国政府に南シナ海における行動を停止するよう求めた。 南シナ海問題は一時的に中国社会で最も注目される話題になった。共産党政府は裁定が出る前から強硬な態度を示し、7月5日から11日の間、海南島の南方にある西沙諸島付近で軍事演習を実施。12日に裁定が出ると、共産

    南シナ海問題で憤る共産党の本当の敵は誰なのか
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    kinbricksnow 2016/07/17
    【辣椒】“共産党の核心的利益は、国民――彼らは愛国主義感情の熱で頭をうかされている――を引き続き統治して搾取すること”
  • 「民主主義ってこれだ!」を香港で叫ぶ――「七一游行」体験記

    <香港返還記念日の7月1日、香港最大の抗議活動「七一游行」が開催された。行政長官批判が主たるスローガンだが、それだけでなく、さまざまな団体がさまざまな主張を掲げてデモ行進をしていた。一緒に4キロの道のりを歩きながら、ふと思った。これこそ民主主義じゃないか?> (写真:デモに参加していた私立大学・珠海学院の女子学生のTシャツには中華民国国歌の一節が記されていた) ともかく楽しい、美しき"香港式民主主義"の現場を取材した。 2016年7月1日午後、香港で「七一游行」(7月1日デモ)が開催された。毎年の香港返還記念日に開催される香港最大の抗議活動だ。民主化や普通選挙の導入、生活改善などテーマは毎年異なるが、今年は「決戦689、一致団結、香港を守れ」がスローガンとなった。 「689」とは梁振英(りょう・しんえい、CY Leung)香港特区行政長官を指す隠語。香港市民の一般投票で選ばれたのではなく、

    「民主主義ってこれだ!」を香港で叫ぶ――「七一游行」体験記
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    kinbricksnow 2016/07/08
    “「人はパンのみで生きるにあらず」というが、七一游行を表現するには「市民運動はビッグイシューのみにあらず」だろうか”
  • 「爆買い」なき中国ビジネスでいちばん大切なこと

    <昨年の流行語大賞である爆買いが、早くも「終わった」と言われるようになり、もうひとつの中国ビジネスとして脚光を浴びた越境ECも、政策変更で自由さが失われた。しかし中国ビジネスはまだ終わってはいない> (韓国の観光地で自撮りをする中国旅行者。これからは"自撮りニーズ"を掴むことも重要だ) 「李さん、中国向けに商売したいんだけど、爆買いは終わったとも聞くし、実際のところどうなの?」 最近、こんな質問をされたり、人づてに話を聞いたりするようになった。減速したとはいえ、6%台の成長を続ける巨大市場・中国は魅力的な存在だ。その一方でさまざまな罠が待ち構えているのも事実。越境EC企業の社長という肩書きを持つ私、新宿案内人こと李小牧が中国ビジネスの難しさについて伝授したい。 訪日旅行は「爆買い」から「コト消費」へ 中国の難しさはなんといっても変化の速さ。ちょっと勉強を怠ると、すぐに流れに取り残されてし

    「爆買い」なき中国ビジネスでいちばん大切なこと
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    kinbricksnow 2016/07/05
    “中国人に大人気の免税店ラオックスも5月の売上高は前年同月比44%マイナス。ほぼ半減という惨状だ。「中国で食え!」と威勢が良かった人々も随分へこんでいるようだ”
  • ワンピース、キャプ翼、テトリス、辞書まで映画化!? 中国第3のバブルの実態

    <ストーリーのないゲームが実写映画化されるなど、映画ゲームの原作となる「IP」の獲得競争が中国で激化。日のアニメ・マンガを救う福音となるかもしれないが、日企業は罠にはまらないよう注意も必要だ> (写真は「テトリス実写化ってこんな感じになるの?」とネットユーザーが制作した写真、中国メディア「今日頭条」より) ここ数年、「IPバブル」という言葉が中国メディアをにぎわせている。エンターテインメント市場が急成長するなか、映画ゲームの原作となる「IP」に膨大な投資マネーが流れ込んでいるのだ。 「IP」とはいったい何か。そして、中国の「IPバブル」は日に何をもたらし、あるいは、どのようなリスクが待ち構えているのだろうか。 限界を超えて広がる中国のIPバブル 世界を席巻した名作パズルゲーム「テトリス」が実写映画化される。「ストーリーのないパズルゲームをどうやって映画に!?」と世界のネットユーザ

    ワンピース、キャプ翼、テトリス、辞書まで映画化!? 中国第3のバブルの実態
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    kinbricksnow 2016/06/21
    寄稿しました。まだあまり日本語になっていない話だと思いますのでぜひ!
  • 熊本地震「自主避難所は不要? 危ない?」現地ボランティアに聞いた

    <熊地震の発生から2カ月。この地震では車中泊や自主避難所の問題が多く議論されてきたが、なぜ自主避難所はなくならないのか。現地で運営に関わった人にその実態を聞いた> (写真は古城堀端公園、5月3日撮影) 5月31日、登山家の野口健さんらが設置していた熊県益城(ましき)町総合運動公園のテント村が閉鎖された。大雨による水害や猛暑による熱中症を警戒しての判断で、行政は指定避難所への移動を呼びかけている。しかし、プライバシーの問題や個々の事情から指定避難所を忌避し、車中泊や自主避難所(指定外避難所)を選択する被災者は今も絶えない。 熊地震の発生から2カ月が経った。朝日新聞などによれば、1万以上の人が現在も避難生活を続けている(6月13日現在)。テント村の閉鎖にあたって、野口さんは「プライバシーの確保やストレスの軽減に大きな成果があった」と述べていたが、指定避難所の問題点や自主避難所の必要性につ

    熊本地震「自主避難所は不要? 危ない?」現地ボランティアに聞いた
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    kinbricksnow 2016/06/14
    “自衛隊の臨機応変な対応には驚きました。聞くところによると、伊丹駐屯地の部隊で、阪神大震災の経験から困っている人は自力で見つけ出せと指示されていたんだそうです”
  • 天安門事件は風化へ、中国社会は「娯楽とエゴ」へ

    <「記憶の風化が深刻」と言われ、天安門事件の追悼運動が下火になってきている。かつてはこの追悼運動が、そしてネットの普及と住民運動の広がりが、中国を変えていく原動力になると期待されていた。中国社会は今どこに向かおうとしているのか> (天安門広場で写真撮影、2016年3月) 「天安門事件の記憶の風化は深刻です。今、追悼運動は正念場を迎えています」 天安門事件27周年を迎えた6月4日、日テレビニュースで流れていた言葉だ。思えばここ数年、6月4日を迎えるたびに同じフレーズを聞いているようだ。今や中国で天安門事件を知らない若者も珍しくはない。天安門事件の追悼運動は一体どうなってしまったのか。 5日、東京の四谷区民ホールで「六四天安門事件27周年記念集会」が開催された。天安門事件の学生リーダーである王丹氏が講演したこともあってか、400人の聴衆を集め、会場はほぼ満員となった。 【参考記事】天安門事

    天安門事件は風化へ、中国社会は「娯楽とエゴ」へ
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    kinbricksnow 2016/06/09
    “なんと3分の2が天安門事件について知らないかったという。「こどもの日(中国では6月1日)の3日後?」「端午の節句でしょ?」などと無邪気に話す若者たちの姿は衝撃的だ”
  • 200万人の中国人が感動した熊本地震のウェブ動画

    <3回の熊取材の成果は、中国ではテレビよりも影響力がある自媒体(セルフメディア)で配信し、視聴者から「胸が痛んだ」「感動した」と多くの共感を得た。だがスマホであろうともちろん検閲はあり、今回も「敏感」判断と戦う羽目になって......> 皆さん、こんにちは。「熊案内人」の李小牧です。 4月28日のコラム「熊地震に寄せられた中国人の温かい言葉(とお金)」でお伝えしたが(コラムで「熊案内人」を名乗るのもこれで2回目だ)、結局、4月中旬から5月初頭まで3回にわたり熊地震の被災地を訪れた。被災地の状況をちゃんと伝えることが大切だと考えるからだ。実際、私のSNSを見た多くの中国人から義援金をいただいた。もちろんネコババすることなく(笑)、被災地に寄付してきた。 最後に訪問したのは5月5日。朝5時のニュース番組を見ると、この日からくまモンの活動が再開するというではないか。東京にいたが、ぜひメ

    200万人の中国人が感動した熊本地震のウェブ動画
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    kinbricksnow 2016/06/06
    【李小牧】“自衛隊の活躍についてはなるべく映さないように配慮した。また、避難所でルールを守る日本人の姿は写しても「それに比べて中国は......」という論調にならないように配慮”
  • 中国SNSのサクラはほぼ政府職員だった、その数4.8億件

    中国の言論統制、ネット統制の実態は分厚い秘密のベールに隠されている。流出した文書や内部関係者の証言によってその一部が明らかになっているだけだ。ハーバード大学の研究チームはネットの書き込みを計量的に分析するという新しい手法で、秘密の一端を解き明かした> 2014年、ハーバード大学のゲイリー・キング教授は中国のネット検閲に関する興味深い研究結果を発表した。中国のソーシャルメディアで書き込みが投稿されるやいなや保存し、その後、どの書き込みが削除されたかをチェックすることで、ネット検閲の実態を明らかにしたのだ。この研究によって、政府や政治指導者に対する批判的な発言についてはあまり削除されず、デモや集会などの直接行動を呼びかけるものが重点的に削除されていることがわかった。 【参考記事】なぜ政権寄りのネットユーザーが増えているのか 「政府批判が許されない監視社会・中国」というわかりやすいディストピア

    中国SNSのサクラはほぼ政府職員だった、その数4.8億件
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    kinbricksnow 2016/05/27
    “・中国全体で政府機関によるサクラ書き込みは年4億8800万件(推定)に達する ・ネットの書き込みのうち178件に1件は政府機関によるサクラ書き込み”
  • 女子高生AI「りんな」より多才な人工知能が中国で生まれたワケ

    <一周遅れだったはずの中国が、クラウドやビッグデータ、人工知能の開発でいつの間にか先頭ランナーに。マイクロソフト中国の女性型AI「シャオアイス」は、パーソナライズ化され、買い物の手伝い、動画の推薦までしてくれる>(写真は左が「りんな」、右が「小冰(シャオアイス)」のアイコン) 次々と新たな技術が開発される現代社会だが、近年特に熱い注目を集めているのが人工知能AI)だ。今年3月にはグーグル旗下のディープマインド社が開発した囲碁プログラム「アルファ碁」がトップ棋士のイ・セドル九段を破り世界を驚かせた。 【参考記事】グーグルAlphaGoとイ・セドル九段の対局、盛り上がりは人工知能のことだけではなかった 人工知能の発展はもはや研究段階にとどまらず、私たち一般消費者が手に取る商品にも投入され始めている。アマゾンは昨年、パーソナルアシスタント「Alexa」を搭載したスピーカー「アマゾン・エコー」の

    女子高生AI「りんな」より多才な人工知能が中国で生まれたワケ
  • 中国が文革の悪夢を葬り去れない理由

    今年で文化大革命が始まって50年だが、中国政府はいかなる記念活動も開催せず、官制メディアも一貫して沈黙を守っている。記念日の5月16日がすぎ去った後、ようやく17日未明に人民日報が1の評論記事を公表しただけだ。記事は文革を災難と認める一方で、中国共産党に教訓を学ぶ能力がある、と強調し、国民に対してすでに終わった文革に引き寄せられるな、と呼び掛ける内容だ。 しかし私は聞きたい。文革は当に終わったのだろうか? 1966年5月に中国共産党中央政治局の拡大会議が北京で開催され、会議で「5・16通知」が決定された。歴史学者はこの「5・16通知」を文化大革命の始まりと見なしている。76年9月9日に毛沢東が死去し、10月6日に華国鋒首相が副主席の葉剣英と共産党中央弁公庁主任の汪東興と共に「懐仁堂の政変」で王洪文、張春橋、姚文元と毛沢東夫人の江青(いわゆる4人組)を逮捕して、10年の文化大革命は終わっ

    中国が文革の悪夢を葬り去れない理由
  • 新華社系経済紙、中国政府系投資家『国家隊』へ頻繁な取引を手控え求める

    5月11日、中国国営新華社系の経済専門紙、経済参考報は、政府系の投資家「国家隊」による最近の「安く買って高く売る」戦略が株式市場をゆがめ、投資家の新規参入を妨げているとして、国家隊に頻繁な取引を手控えるよう訴えた。写真は上海の証券取引所にある電子ボード。昨年9月撮影(2016年 ロイター/Aly Song) 中国国営新華社系の経済専門紙、経済参考報は11日、政府系の投資家「国家隊」による最近の「安く買って高く売る」戦略が株式市場をゆがめ、投資家の新規参入を妨げているとして、国家隊に頻繁な取引を手控えるよう訴えた。 国家隊には政府系証券金融会社の中国証券金融や、国家外為管理局傘下の投資プラットホーム「梧桐樹」が含まれている。 同紙は、国家隊はあまりにも頻繁に取引を行っており、実質的にその他の市場参加者に対する取引の相手方になっていると指摘。こうした取引慣行は市場の長期安定にとって有害であり、

    新華社系経済紙、中国政府系投資家『国家隊』へ頻繁な取引を手控え求める
  • 何もなかった建設予定地、中国-ラオス鉄道が描く不透明な未来

    ラオスの首都ビエンチャンの郊外。ここに、東南アジアで中国が「南進」を進めている高速鉄道網の最初の主要駅が建設される予定になっている。大きな空き地の正面真ん中にポツンと黒い礎石が立っている。その表面には、ラオス語もあるが、もっと大きな中国語で「奠基(定礎)」と誇らしげに書かれている。 ラオス建国40周年記念日にあたる2015年12月2日、両国の政治家や商人がここを訪れ、中国-ラオス鉄道の起工式を行った。2カ月以上過ぎた2月7日に訪れた際、ここで建設が始まる気配は全く感じられなかった。 この空き地のすぐ側に、粗末な小屋で働く地元民がいた。聞いてみると、耕作や魚釣り、鶏の飼育などの手伝いをしているという。その中の1人、バンクさん(26)は鉄道計画について複雑な思いを持っている。「開発自体はいいことだが、自分たちには(工事について)何の事前通知もなかった。だから嬉しくはない」。そう言葉少なに語った

    何もなかった建設予定地、中国-ラオス鉄道が描く不透明な未来
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    kinbricksnow 2016/05/18
    【舛友雄大】