4月28 野口旭『アベノミクスが変えた日本経済』(ちくま新書) 7点 カテゴリ:政治・経済 雇用の改善や株価の上昇をもたらしながら、物価目標が未達成となっているアベノミクス。安倍政権をめぐる党派的な対立が激しいこともあって、その評価は大きく割れているのが現状です。 著者はいわゆる「リフレ派」の一人とされる人物で、アベノミクスを評価する立場の人ですが、「日本経済が縮小均衡に陥った責任の大部分は、明らかに民主党よりも自民党にあるといえる」(22p)と述べるなど、全体的に党派性をあまり感じさせない理論的な筆致で書かれています。 目次は以下の通り。 第1章 アベノミクスとは何だったのか 第2章 世界大不況とアベノミクス 第3章 異次元金融緩和政策の真実 第4章 雇用政策としてのアベノミクス 第5章 経済政策における緊縮と反繁縮 バブル崩壊以後、日本は「失われた20年」ともいわれる経済の低迷に苦しみ