高校生の「学び」をサポートする「NHK高校講座」。放送日程や各回の内容、学習に役立つ資料・映像、音声などをストリーミング配信しています。
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テレビ放送開始から70年近く。放送局に大量に保存される過去の番組をさらに活用できる環境を作るためにも,汎用性のある再利用のルール作りを望む声は多い。本稿は,2019年9月にデジタルアーカイブ学会・法制度部会が公表した「肖像権処理ガイドライン(案)」の分析を軸に,過去の放送番組の再利用を促進する上で欠かせない課題である肖像権処理のあり方について考察するものである。2章では,法律に明文化されていない肖像権の侵害か否かを判断する基準を示した2005年の最高裁判決など,主な裁判例をひも解く。3章では,最高裁判例などをもとに作成されたガイドライン案の内容を,放送番組を再利用する観点から検討し,課題を抽出する。そして4章で,実証実験的にNHKの過去のドキュメンタリーを,ガイドライン案に沿って再利用できるか否かを分析。終章では,今後に向けてクリアすべき課題と展望を示し,まとめとする。
放送の制作現場から用語班に寄せられる問い合 わせには,放送で使う漢字表記を聞くものが多い。 たとえば, 「越える」 と「超える」 の使い分けなど 「同訓異字」 の問題や漢字の「字体」 についてであ る。 NHKで使う漢字表記は, 『NHK漢字表記辞典』 (NHK出版・2011。以下, 『漢字表記辞典』 とする) に示されている。使用する漢字は2010年(平成22 年) 11月に国が示した「常用漢字表」 の漢字, 2,136 字を中心にしており,同音異義語,同訓異字の使 い分けや,字体の考え方などを原則および用例集 に掲載している。しかし,制作現場からの表記に ついての問い合わせの多さを考えると,現在の 『漢字表記辞典』 の記述では,わかりにくい点があ るということになるだろう。 NHKとして「常用漢字表」 の枠をこえる漢字を 放送で使えるようにしようとは考えていない。使え る漢字を増やすの
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