某月某日、都内の某所にて、リーダーの田中には秘密裏にHei Tanakaのメンバーが集められた。集合をかけたのは、松永良平。うっすら漂うカビの臭いと、それを紛らわす為の消臭剤の匂いに不快感を覚えつつも、いまかいまかとメンバーを待つ松永。「これくらい明るい部屋だったら急に集められた違和感も少しは和らぐだろう」と、急遽あつらえた無闇にポップな壁紙を見ながら心を落ち着ける。しかし、これから自分が迫ろうとしている真実にうまく辿り着けるのか。この地図のない無謀とも言える試みは、僕の知りたかった所へと導いてくれるのか? 「不安・・・」 そう。紛れもなく、不安・・・ 松永は不安の充満した部屋で彷徨っていた。 ガチャ! そこに立っていたのは、Hei Tanakaのあだち麗三郎。 古武術を嗜んでいると噂されているあだち麗三郎が、不安というフィルターの仕業なのか、遥か遠く、テキサスの荒野の果てにでも佇んでいる