自らを中傷する複数のツイッター投稿に「いいね」を押され、名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さん(32)が自民党の杉田水脈衆院議員に220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、請求を棄却した。 武藤貴明裁判長は、「いいね」には幅広い感情が含まれ、ブックマークや備忘目的でも用いられると指摘。「非常に抽象的な表現行為で、押すこと自体を違法行為と評価することは原則できない」との考えを示した。 投稿やリツイートではなく、「いいね」が名誉感情の侵害行為に当たるかどうかが争点だった。 伊藤さん側は、杉田議員が「枕営業の失敗」「ハニートラップ」などと伊藤さんを中傷する複数のツイートに「いいね」を押し、中傷を肯定したと主張していた。