小野寺五典防衛相は17日夜、北京で中国要人と会談した鳩山由紀夫元首相が沖縄県・尖閣諸島は日中間の係争地だとの認識を伝えたことについて、「日本にとって大きなマイナスだ。中国はこれで係争があると世界に宣伝し、国際世論を作られてしまう。久しぶりに頭の中に『国賊』という言葉がよぎった」と述べ、鳩山氏を痛烈に批判した。BSフジの報道番組で語った。
鳩山由紀夫元首相が15~18日の日程で中国を訪問することが10日、分かった。中国政府の要人らと会談する方向で調整している。中国が沖縄県・尖閣諸島周辺で挑発を繰り返すなど関係が悪化する中での訪中には与野党からいぶかる声が上がっている。 しかし、鳩山氏は10日、国会内で講演し、「私(が首相)のときは、日中、日韓の間で領土問題は起きなかった。私が辞めた直後から起き始めたことは大変残念だ」と述べた。 鳩山氏は首相時代、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で迷走し、日米同盟関係に傷をつけた。その結果、中国側が領土問題で挑発的行為に出るようになったが、鳩山氏は「外務省や防衛省が米国の意向を勝手に解釈し、(普天間飛行場は)同県辺野古しかないという方向で頭が固まっていた。結果としてあのような結論を導いてしまった」と語った。
日本電産の永守重信社長は8日、京都市内の本社で会見し「日本の厳しい労働規制では、中国や韓国の企業との競争に負ける」と述べ、労働法制の解釈拡大と規制緩和による労働条件の柔軟化を政府に要望する方針を明らかにした。 為替についても「政府と日銀で、1ドル90円や100円など一定の円安水準までもっていくべきだ」と語り、輸出産業が中国・韓国勢と競争できる環境整備を求めた。 永守社長は同社グループの新潟県と岩手県の2工場で、注文が入ったら夜間や早朝でも時間を問わずに稼働し、翌日には出荷する体制を構築したことを例に挙げ、「海外よりも収益力が高い」と述べた。 そのうえで「グローバルな競争に勝つには、法律を拡大解釈してもらい、勤務体系を柔軟化できるようにすべきだ」と語り、政府に労働条件の規制緩和を求める考えを示した。 一方、従業員に対しては「日本の尺度で戦っていては中韓勢に勝てない。単純なことをしていては自ら
通信販売大手の「日本直販」を運営する総通(大阪市中央区)が9日午後、民事再生法の適用を大阪地裁に申請した。負債総額は約170億円。テレビショッピングのパイオニア的存在だったが、最近はヒット商品に恵まれず、インターネット通販業者の台頭で収益が悪化していたようだ。同日、債権者へ説明する。 同社は、昭和36年にペン習字の通信教育事業として創業し、47年に通販事業に参入した。 民間信用調査会社の東京商工リサーチによると、総通は、庭木の手入れに使う最大3メートル伸びる「高枝切りばさみ」、掃除機の先につけて、細かいゴミ掃除に便利な「スーパーはぼき」などのヒット商品を連発し、業績を拡大した。 しかし、平成4年に新社屋を建てて負債が膨らんだほか、最近はヒット商品を生み出すことができず、ネット通販に押されて業績が悪化していた。 同社の資本金は1千万円で、平成23年9月期の売上高は249億5千万円。従業員数は
「記者って凡人のプロ」 入社前、在学していた大学のマスコミに関する講義に招かれた新聞記者が、こう話していた。新聞は子供からお年寄りまで、専門知識を持たないたくさんの“普通”の人が読むものだから、普通の人に伝わるよう、普通の人が感じる疑問を専門家に質問し、普通の言葉で文章にしていくのが記者の仕事だという意味。 その言葉を痛感した出来事がある。8月、「筋力余裕度計」の開発を取材したときだった。記者2年目。立命館大学びわこ・くさつキャンパスがある滋賀県草津市を担当するようになって3カ月あまりで、初めての科学取材だった。 世界初の筋力余裕度計 「筋力余裕度計」は、体にセンサーをつけて屈伸運動をするだけで日常動作に必要な筋力を測定でき、年齢に伴う筋力の衰えもわかる機械で、開発は「世界初」というふれ込みだった。びわこ・くさつキャンパスにある立命館大スポーツ健康科学部の吉岡伸輔助教(生体力学)らの研究チ
梅雨入りで食中毒が心配な季節に入ったが、実は、生ものであっても加熱処理することなく食品の内部まで均一に細菌や寄生虫を殺せる方法がある。「放射線照射」といって適量の放射線を当てて消毒するやり方だ。 7月から厚生労働省が飲食店での提供を禁止する牛の生レバー(肝臓)も、放射線の性質を上手に利用すれば、高齢者や幼児も安心して食べられるようになるという。 放射線による消毒の安全性については、世界保健機関(WHO)や国際原子力機関(IAEA)が「問題ない」と評価している。厚労省は、放射線のリスクばかりでなく、こうした放射線利用の有用性についても、国民の理解を求めていく必要があるだろう。 一部消費者のレバ刺し人気は強く、「食べる食べないを国が禁止するのはおかしい」と、食文化の観点から問題視する声もある。内部から強毒性の腸管出血性大腸菌O157が見つかったことが今回の禁止につながったが、この方法なら、ユッ
「共喰(ともぐ)い」で芥川賞を受賞した田中慎弥さん(39)は、ジャケットに紺のタイ、デニムパンツという服装。5度目のノミネートを経ての受賞だったが、その顔に笑みはなく、浮かない表情で会見場に登場。脱力したような、斜に構えたような態度で席についた。 --まず一言 「確か、(米女優の)シャーリー・マクレーンが何度もアカデミー賞にノミネートされた末にようやく取ったとき、『私がもらって当然だと思う』と言ってたらしいが、だいたいそういう感じです」 《会場、爆笑》 「4回も落とされたので、断るのが礼儀といえば礼儀。でも私は礼儀を知らないので、(芥川賞を)もらうことにした。断って、気の小さい選考委員-都知事が倒れて都政が混乱してはいけないので。都知事閣下と都民各位のために、もらっといてやる。もう、とっとと終わりましょうよ」 《体をひねって嫌がる田中さん》 --今回は東京ではなく地方在住の作家の受賞が
南極海の調査捕鯨を1カ月早く切り上げて帰港し、東日本大震災の救援物資船となった日本船団の母船「日新丸」(8044トン)について、捕鯨中断に追い込んだ米国の反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)は25日、「われわれの努力が震災犠牲者への支援を生み出した」とアピールする声明を出した。(佐々木正明) SSの過激な妨害により今期の調査捕鯨を中断した船団の日新丸は今月21日、東京・大井埠頭(ふとう)に帰港。日新丸を保有する共同船舶はすぐに「震災被災者を助けたい」として、被災地への救援物資運搬船として利用することを決めた。日新丸は25日、重油500キロリットルや大量の食料などを詰み込み、宮城県沖に向け出港した。 SSは同日の声明で、捕鯨妨害のおかげで日新丸が1カ月早く帰港、その結果、SSが震災への人道援助に貢献できたなどと主張。「日新丸は永久的に人道援助船となるべきだ」とも要求した。 SSは東日本大震災
福島第1原発事故で放水活動を行って帰京した東京消防庁ハイパーレスキュー隊員らの活動報告会が21日、東京都渋谷区の消防学校で行われた。石原慎太郎知事は参加した115人を前に感極まり、何度も言葉を詰まらせながら感謝を述べた。 「みなさんの家族や奥さんにすまないと思う。ああ…、もう言葉にできません。本当にありがとうございました」。隊員からの活動報告を受けた石原知事は、涙を隠さず、深々と礼をした。 石原知事は、被曝(ひばく)覚悟の活動を「まさに命がけの国運を左右する戦い。生命を賭して頑張っていただいたおかげで、大惨事になる可能性が軽減された」と称賛。さらに、「このすさんだ日本で、人間の連帯はありがたい、日本人はまだまだすてたもんじゃないということを示してくれた。これをふまえて、これにすがって、この国を立て直さなければいかん」と声を震わせた。 活動報告会に参加した隊員の一人は「あの強気の知事が涙を流
東京都の石原慎太郎知事は14日午前、東日本大震災で緊急記者会見を行い、都として被災地に100億円単位の支援を行うこと明らかにした。また、福島第1・第2原子力発電所の爆発被害などで、放射能の「飛散」について都独自で観測値を測定するとした。 石原知事は、都内の被害については現時点で死者6人、負傷者が92人と説明した。地震の影響で首都圏の公共共通機関がまひし、約10万人の帰宅困難者が出た問題に言及し、全線運休したJR東日本について、「早々に駅のシャッターを閉めて構内にいた人を外に出した。JR東の体質が露呈した。私は許せないと思う」と声を荒らげた。 一方で、被災地に対しては100億円単位の準備を指示したとし、財源については1兆円近くある都の積立金をあてるとした。 また、福島第1・第2原子力発電所の爆発などによる放射能の飛散について、「政府関係者ら専門家に東京では影響がないと説明を受けた」と話したが
東日本大震災による影響で計画停電が実施されたことを受けて、千葉県内の鉄道は一部を除き、ほぼ全域で運転を見合わせた。JR千葉駅では、早朝から運休を知らずに集まった多くの通勤、通学客らが困惑した表情を見せ、携帯電話で会社や学校に連絡を取る姿が多く見られた。それでも都内に向かいたい通勤客らは、羽田空港行きのバスに殺到するなど混乱した。 駅入り口前のシャッターが下ろされ、運休を知らせる張り紙がを見つめる都立高校1年の女子生徒(16)=千葉市=は「今朝、駅に来て初めて運休を知った。深夜に運休が決定したらしいが、そんな時間に決められても困る。どこが計画停電なんだ。こんなの無計画停電だ」と不満をぶつけた。 出社命令が出ているという会社員の男性(28)は羽田空港行きの高速バスの列に並びながら「会社が都内にある。電車が運休なので、動いている羽田空港行きの高速バスに乗り、動いている電車で戻ろうと思う」と焦った
わが国固有の領土にもかかわらず韓国が不法占拠を続けている竹島について、衆院政治倫理審査会会長で菅直人首相が主宰する政策グループ代表の土肥隆一衆院議員(兵庫3区)が「日韓キリスト教議員連盟」の日本側会長として、日本政府に竹島の領有権主張中止などを求める同議連の日韓共同宣言に名を連ね、韓国の国会で共同記者会見していたことが9日、分かった。土肥氏は産経新聞の取材に「個人的には、竹島は日本の領土とは一概にはいえないのではと思っている」と話している。 共同宣言文のタイトルは、「和解と平和を成す韓日両国の未来を開いていこう」。日本に対し「歴史教科書の歪曲(わいきょく)と独島(韓国が主張する竹島の名)領有権主張を直ちに中止する」などの3項目を要求。議連の日本側会長の土肥氏ら3人の連名としている。 土肥氏によると、共同宣言は先月27日、韓国の植民地支配下の独立運動を記念した「3.1節」の関連行事の一つとし
ユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)は2月28日、日本の人気バンド「氣志團」がテレビ番組でナチス親衛隊(SS)の制服のような衣装を着ていたのは、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の被害者らユダヤ人の感情を踏みにじるものだとして謝罪するよう求めた。 抗議声明によると、氣志團が出演したのは2月23日放送のMTVジャパンの番組で、今後はナチスを想起させるような衣装を着ることをやめるよう求めた。「日本以外の文明国家では許容されないことだ」として、放送したMTVジャパンなどに対しても分別を持つべきだと指摘した。 同センターは、反ユダヤや人種差別的な活動を監視している。1995年には日本の大手出版社の月刊誌が掲載した「ナチ『ガス室』は捏造だった」とする記事に抗議、同誌は廃刊となった。(共同)
食品を加熱せずに無害で殺菌できる技術を、還暦を過ぎて起業した大阪のベンチャー会社社長が開発し、特許を出願した。「高電界」と呼ばれる環境を常温で安全に作り出す仕組みで、牛乳なら風味を損なわずに賞味期限を数カ月に延ばせるという。年内の実用化を目指し乳業メーカーなどと装置を共同開発中で、賞味期限の短い食品の輸出機会が拡大するなどの効果が期待できそうだ。 大阪市此花区の機能性セラミック製造業、アキュサイト=井川重信社長(71)=が開発した。井川さんは中山製鋼所の元取締役で、定年退職後の61歳で起業。製鉄の経験と知識を生かしセラミックを用いた浄水器などを製造しており、ミネラル水の自動販売機をこれまでにスーパーなどへ約150台販売している。 井川さんは既存の殺菌・滅菌技術に対し、「水道水の塩素は人体の免疫自体を弱め、プラズマは高価なうえ、有害なオゾンを発生する」などと懸念していたという。そこで大きな電
クリックして拡大する九州・山陽新幹線直通試乗会、歓迎イベント くまモンやご当地キャラもビラを配って直通をPR=28日午後、新大阪駅(彦野公太朗撮影) 3月12日に九州新幹線鹿児島ルートが全線開通し、山陽新幹線との直通運転が始まるのを前に、鹿児島県の伊藤祐一郎知事ら観光PR隊が28日、新大阪駅で九州観光を売り込んだ。約60人は「みずほ」や「さくら」として運行する新型N700系車両に試乗して九州から直行で大阪入り。「関西と直結する九州」をアピールした。 観光PR隊は熊本、鹿児島、福岡、佐賀の4県の観光担当者らで構成。ゆるキャラの熊本「くまモン」や鹿児島「ぐりぶー」なども登場した。 新大阪駅では、JR西日本の佐々木隆之社長のほか、せんとくん(奈良県)、お江ちゃん(滋賀県)など関西のゆるキャラも出迎え。横断幕を前に観光PR隊に花束を手渡した。 伊藤知事は「歴史的、文化的につながりの深い九州に多くの
自民党は23日の法務部会で、国旗「日章旗(日の丸)」を侮辱する目的で傷つけたり汚したりした場合に刑罰を科す刑法改正案をまとめた。議員立法で今国会中の提案を目指す。 刑法には、外国国旗を損壊すれば刑罰を科す内容が盛り込まれているが、日章旗については尊重義務や罰則がない。改正案では、「国旗損壊罪」を新設し、外国国旗と同様、「2年以下の懲役または20万円以下の罰金」を科すこととした。国会図書館によると、米仏独伊などの主要国では刑法や個別法で、自国国旗に対する侮辱には罰金や懲役を科している。 国旗をめぐっては、平成21年に鹿児島県内で開かれた民主党の地方会合で、主催者側が国旗2枚を民主党の党旗に変造し、指摘を受けた鳩山由紀夫代表(当時)が陳謝した。
霧島山・新燃岳の噴火をめぐり、前民主党衆院議員の河上満栄(みつえ)氏(39)のツイッターでの発言に批判が殺到していたことがわかった。河上氏は5日、ツイッターのアカウントを閉じるとともにブログで謝罪した。 河上氏は4日、ツイッターで新燃岳の噴火について「牛や鳥を大量に殺処分して、命を粗末にしていることに宮崎の大地の神様が怒り猛っているように感じる」と発言。口蹄(こうてい)疫や鳥インフルエンザの拡大に伴う家畜の殺処分とからめた内容に、「宮崎の畜産農家に謝るべき」「憤りを感じる」などと批判が相次いだ。 翌日、河上氏はツイッターを閉じ、ブログで「多くのみなさまにご迷惑をお掛けしてしまいました」と謝罪。謝罪文には当初「今回、ネット上で、無名無数の方々から激しい罵りを受けました」「私も大変傷つきました」との表現もあったが、こちらもネット上でやり玉に挙げられ、現在は削除されている。
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