政府が今国会での成立を目指していた入管法改正案は18日、取り下げられた。しかし、名古屋出入国在留管理局(名古屋市)に収容されていたスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が死亡した問題は依然として真相が不明だ。ウィシュマさんは体調不良を訴えながら適切な医療を受けられなかった疑いがあり、遺族は死亡直前の監視カメラ映像の開示を求めている。【金志尚、和田浩明/デジタル報道センター】 出入国在留管理庁がまとめた中間報告書などによると、ウィシュマさんは1月中旬から嘔吐(おうと)や食欲不振、体重減少などを訴え、一時的に収容を解く「仮放免」や外部病院での点滴などを求めていた。しかし、要望は認められず、3月6日に搬送先の病院で死亡した。正確な死因は分かっていない。 点滴などについて、中間報告書には「医師から点滴や入院の指示がなされたこともなかった」と書かれていたが、毎日新聞が関係者から入