「これでは、なりすましもできてしまう」―。長崎市の内科医院院長(67)が2日、自らの顔写真をお面のようにかぶった女性スタッフに自分のマイナ保険証を使ってカードリーダー(読み取り機)で顔認証を試みたところ、あっさり認証され、その後の手続きに進めてしまった。院長は警鐘を鳴らすためにもその一部始終を動画に収めた。(長久保宏美)
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審査役111人いるのに1人に集中、全体の25%を担当 難民審査で入管庁公表 柳瀬房子参与員が昨年1231件 入管難民法改正案について、政府が法改正が必要な根拠として引用する「難民をほとんどみつけることができない」との発言をした柳瀬房子・難民審査参与員の年間審査件数が2022年で全体の4分の1を占めていたことが分かった。25日、参院法務委員会で出入国在留管理庁(入管庁)が資料を提出した。参与員が111人いる中、1人に審査が集中する格好で、同発言を法改正の根拠とすることに一部野党や難民支援者から疑問の声が強まっている。
日本学術会議法の改定案が今国会にも提案される。人選の方法を改めようとする現首相の岸田文雄氏、一つ前の菅義偉氏は学術会議のあり方を疑問視し、時に「目の敵」にしたようにも見える。背景は一体、何なのか。そんな問題意識から取材を進めると、「お家芸」のように古くから学術会議を痛烈に批判した組織が浮かび上がった。この「接点」をどう考えるべきか。(木原育子、中山岳)
新型コロナウイルス対策として政府が全国に配った「アベノマスク」の行政文書で単価や枚数を黒塗りにした部分の開示を、大阪地裁が命じた。原告が請求した45件全ての文書の公開を認めており、ほぼ完勝といえる判決だ。そもそも審理中から、国の主張にはおかしな点があったという。巨費を投じた政策に世論が沸騰して3年。判決文から見えてくるものとは。(岸本拓也、中山岳) <アベノマスク> 安倍元首相が2020年4月に全戸配布を表明した布マスク。一部に汚れや虫の混入が発覚し、予定の約1カ月遅れの同6月に配り終えた。配布時には既に市場に不織布マスクの供給が戻り始めており、効果が疑問視されている。介護施設や妊婦向けを含め計約2億9000万枚を調達し、21年度末までに少なくとも約502億円を投じた。厚労省の調査では、検品対象の15%に当たる約1100万枚が不良品。国は22年、余った約7100万枚を希望者に配って在庫を処
岸田首相は17日朝、衆院予算委を前に、官邸に関係閣僚を集めて世界平和統一家庭連合(旧統一教会)について協議した。永岡桂子文部科学相に、宗教法人法に基づく質問権の行使について検討するよう指示。永岡氏は「すぐに始めたい」と語った。 続く予算委で岸田氏は、旧統一教会について「2016年、17年に法人自体の組織的な不法行為を認めた民事裁判例が見られる」などと指摘し、「宗教法人法にもとづき質問権行使に向けた手続きを進める必要があり、文科相に速やかに着手させる」と述べた。「旧統一教会と関係を持たない私が責任をもって問題解決していきたい」と、「私が」の部分を強調し、前向きに取り組む姿勢も示した。 このタイミングで質問権行使の検討を打ち出した背景について、与党関係者は「予算委での野党の追及に備える必要があった。前例のないことで、首相は相当踏み込んだ」と解説する。同日には、河野太郎消費者担当相が設置した消費
安倍元首相は結局対象外 旧統一教会と議員の関係、自民が公表 「自主点検」の調査に識者「国民も納得しない」 自民党は8日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側と党所属国会議員の接点に関する調査結果を発表した。関係を認めたのは会派に所属する379人の半数近い179人に上ったが、実名の公表は選挙で支援を受けたり、会合に出席したりした121人にとどめた。秘書が派遣されているかは確認せず、最も結びつきが強いとされる安倍晋三元首相も対象から除くなど、調査の不十分さを指摘する声もあり、野党は「全容解明されたと思えない」と反発した。(我那覇圭、佐藤裕介、柚木まり) 調査は党が設定した8項目の質問に対し、対象者が自主的に点検した上で回答する方式。8日発表の結果によると、選挙で旧統一教会側の組織的な支援を受けるなどしたのは斎藤洋明衆院議員と井上義行参院議員の2人、ボランティアとして支援を受けたのは萩生田光一政
原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は9日の衆院経済産業委員会で、日本国内の原発がミサイル攻撃を受けた場合、「放射性物質がまき散らされることが懸念される。現在の設備で避けられるとは考えていない」との見解を示した。ウクライナを侵攻したロシア軍が原発を攻撃したことを受けて質問した立憲民主党の山崎誠氏に対する答弁。 国内の原発を巡り、政府はテロ対策を進めているとは説明してきたが、軍事的な攻撃に対する危険性は明言してこなかった。更田氏は経産委で「2国間の紛争による武力攻撃を(安全上の)審査などで想定していない」と説明。原発が占拠されれば「コントロール全体を握られる。その後はどんな事態も避けられない」と指摘した。 鬼木誠防衛副大臣はミサイル技術の向上により迎撃が難しくなっているとして「敵基地攻撃能力を含めてあらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討していく」と答弁。山崎氏は「地震やテロ、そして今回
神奈川県は26日、医師の診断と確定検査を経ず、抗原検査キットなどで新型コロナウイルスの感染を自分で判断して療養する「自主療養」を28日から始めることを決めた。自主療養者には無料通信アプリ「LINE」などで県から安否確認の連絡はあるが、健康管理や食事の調達は自己責任になる。県によると、全国で初めての取り組み。
松野博一官房長官は11日の記者会見で、国内での新型コロナウイルス感染拡大の原因が在日米軍にあるのではないかと改めて問われ「その一つである可能性があると考えている」と初めて認めた。在日米軍関係の感染者は10日午後時点で計3638人(回復者を除く)に上ることも明らかにした。 政府はこれまで、米軍側が実施するゲノム(全遺伝情報)解析の結果が出ていないとして、因果関係を明言していなかった。解析結果については、11日の会見でも「待っているところだ」と話した。 在日米軍関係の感染者は6日午前時点の1784人から4日間で倍増。3分の2に近い2302人は、まん延防止等重点措置が適用されている沖縄県に駐留している。同じく重点措置の対象となった山口県の岩国基地でも518人に上った。
政府の基本的対処方針分科会の尾身茂会長は9日の会合後、政府がまとめた行動制限の緩和について、「しっかりと国民的な議論をしてからの話だ。緊急事態宣言中に行動を緩める話をするべきではない。間違ったメッセージになる」との見解を示した。
新型コロナウイルスのワクチンが行き渡っていない若年層が予約なしで接種できるようにと東京都が渋谷区に開設した接種会場は、開設初日の27日に大勢の人が集まり、早朝段階で300人分が受け付け終了となった。この結果を受けて注目を集めているのが、8月に東京都が予算化した10億円の「ワクチン接種促進キャンペーン事業」だ。感染者が多い若者世代にワクチン接種の啓発を図る狙いだが、「渋谷の件で、打たないのではなく打てない若者が多いことはハッキリした」「(PR費用は)マジで意味がない」。小池百合子知事を支える「都民ファーストの会」の都議からも疑問の声が上がる。(デジタル編集部)
記者からは、医療提供体制が非常に厳しい中で大会を開き、学校連携観戦も行うことに都民の理解を得られると認識しているかを問う質問があり、小池知事は「はい。ぜひ理解していただきたいと思います」と答えた。 小池知事は会見の冒頭、10代以下の感染拡大に触れ、各家庭で毎日、子どもの検温をすることなどの健康観察を要請。子どもが元気であっても家族の誰かが体調不良のケースを例示し、「(子どもの)登校を控えていただきたい。そして、医療機関を受診していただいて、しっかりと対策を打っていただく。万全を期していただきたい」と求めた。学校に対しては感染対策の取り組み状況の再確認を求めたほか、児童生徒の感染状況に応じて、インターネットを活用した分散登校や時差通学、短縮授業などを行うように依頼した。 一方で、パラリンピックについては「パラリンピアンのパフォーマンス、競技に向けての挑戦を実際みていただくのは極めて教育的価値
東京都の小池百合子知事は19日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が東京パラリンピックで、児童や生徒に観戦機会を提供する「学校連携観戦プログラム」を行うことに慎重な姿勢を見せていることについて、都庁で報道陣の取材に応じた。小池氏は「尾身会長からは、オリンピックの際も、同様のご指摘もいただいていたかと思いますが、安全、安心な大会としてやり切った」と述べ、尾身氏の指摘は当たらないとの考えを示した。 東京ではこの日も新たに過去2番目となる5534人の新型コロナウイルスの感染者が確認され、感染の高止まりが続いている。尾身氏は19日の参院内閣委員会閉会中審査で、東京パラリンピックでの「学校連携観戦プログラム」の実施について「(五輪開催時と比べ)今の感染状況はかなり悪い。そういう中で考えていただければ、当然の結論になると思う」と述べ、慎重な考えを示した。 これに対し、小池氏は「尾身会
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