感染症指定医療機関という最前線で治療に当たる専門医は今、どんな風景を見ているのか。忽那さんにお話を伺った。 ※インタビューは4月3日夜に行われ、その時点の情報に基づいている。 回復者の血液を取って患者に投与する臨床試験を開始ーー新型コロナウイルスの治療法がない中、国際医療研究センターでは、レムデシビルという抗ウイルス薬の臨床試験が始まっていますが、また新しい治療法の試験に取りかかるそうですね。 回復者の血液を採って、その血しょうを患者に投与する「回復者血しょう投与」を今月中にも始める予定です。 輸血のような形で献血をしていただいて、血しょうをそのまま患者に投与することで、血しょうの中に含まれる抗体が患者の体内のウイルスをやっつけるという治療法です。かなり原始的な理論ですが、期待できそうです。 中国で5例報告が出ており、5例とも劇的に回復しています。まだ5例に過ぎませんが、理論的には効くはず