乗客が自分ひとりのバスなので降りたらバスではなくなってしまう --------------------------------------------------------- くどうれいん「うたうおばけ」に出てくるお話の中で、恋愛について、「本当に好きだったら『好き』とか言えなくないっすか」と言われてみんなでその通りだとうなだれるところがあるんだけど、読みながら一緒にその通りだと思う自分もいつつ、そうでもない自分もいることに気付いた。恋愛に限ったことではないが、昔と比べてだんだんと、特別なことでなく、素直な自分の気持ちを伝えられるようになってきているような気がする。若くなくなったといえばそれまでだけど。 もうずいぶん前、まだ都内で一人暮らししていたころ、舞鶴にいる父方のおばが病気で長期入院したことがあった。なかなか会う機会もないし、弟と一緒にお見舞いに行こうという話になったのだが、それを