滝廉太郎作曲の「荒城の月」のモデルとして知られ、今年の「日本の城ランキング」で5位に選出された大分県竹田市の国史跡「岡城跡」で、石垣の基礎部分に施された白いコンクリートが「名城にはあまりに不自然」と不評を買っている。工事主体の市教育委員会は「風水害で崩落した岩盤補強のために必要だった」と説明するが、地元商店街などからは「もう少し景観に配慮してほしかった」と不満の声が上がっている。 市教委文化財課によると、補強したのは城中心部近くの門「西中仕切」の石垣を支える岩盤。高さ約15メートル、幅4~8メートルにわたり、白いコンクリートが打ち込まれている。2014年10月の台風19号により、岩盤が幅約9メートル、高さ約4・5メートルにわたって崩落。岩盤上の石垣に被害はなかったが、宙に浮いた状態で長期間放置すると崩落の危険性があるとして、専門家の意見を踏まえ補強することにした。文化庁からも事前に許可を得