九州大のキャンパス移転が今月内に完了するのに伴い、同大の学生有志でつくる「箱崎九大記憶保存会」が、現在の箱崎キャンパスがある福岡市東区箱崎の街並みや暮らしの変遷を記録している。これまで学生の衣食住を支えた店へのインタビューや住民を招いた座談会を開催。大学近くの筥崎宮で12日開幕した放生会(ほうじょうや)に合わせ企画展も始めた。百余年の歴史の最後に立ち会う学生たち。思い出が染み込んだ街の風景を記録にも、記憶にも刻む。 保存会は2007年設立。箱崎など学生の生活圏を対象に、街並みの写真や動画撮影、商店主らへの聞き取りなどをしている。同市中央区六本松の六本松キャンパスが移転した09年に活動はいったん途絶えたが、箱崎移転が目前になった16年に本格的に再開した。 現在のメンバーは約10人。代表の九大大学院1年の高嵜(たかさき)浩平さん(23)と、九大文学部3年の木田橋(きだはし)奈波さん(21)は今