厚生労働省の調査によると、2012年時点での認知症患者は約462万人、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)は約400万人と推計されている 超高齢社会を迎えた我が国にとって、深刻な社会問題となっているのが「認知症」だ。厚生労働省の調査によると、2012年時点での認知症患者は約462万人、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)は約400万人と推計されている。また、同省では、認知症患者は今後も増え続け、2025年には700万人を超えるとの予測も発表しており、MCI患者数も加えると約1300万人に達し、65歳以上の3人に1人が認知症もしくは予備軍となる計算だ。 1999年、日本の医薬品メーカー・エーザイが世界で初めて、認知症の6割を占めるアルツハイマー病の治療薬「アリセプト(一般名・ドネペジル)」を開発した。この薬は日本のみならず、世界中の認知症患者とその家族はもちろん、医療従事者たちに