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ブックマーク / tanpen.jp (67)

  • 真夜中の待ち合わせ - 短編 第64期 #4

    作者: 柊葉一 文字数: 816 午前2時。タイムオーバだ。 加也は携帯のディスプレイに溜息を落とし、パチンとそれを閉じると、部屋の明かりを名残り惜しく消してベットに潜り込んだ。 もう2週間が経とうとしている。 すっぽりと頭まで布団をかぶった暗がりの中で、加也は指折り数えた。 もう、2週間会ってないんだな。 溜息が自分へ追い討ちをかける。いい加減自分に飽きたのかしらと、自虐的な思いに身を委ね、そんな自分がまた情けなくなった。 もともと誠実な恋じゃないのは理解している。しかしもう、そんなジレンマに苛まれることもなくなった。感覚麻痺とはこのことだろうか。 目をつむる。しつこく溜息を一つ。聞こえてしまえばいい、と思った。 そのとき枕もとの携帯が、待ち焦がれていた特別な着信音を歌いだした。飛び起きてベットに座り込み、携帯をつかみ取る。なんて素早い動作だろうと自分で関心するくらい。 「……もしもし」

    kits
    kits 2008/01/14
    也がつくと男の名前に見える。
  • 憩いのひととき - 短編 第64期 #3

    作者: 茹でたうどん 文字数: 1000 日曜日の午後は、家の近くの喫茶店で時間を潰すのが日課だ。仕事の事みたいな面倒な事を忘れて、のんびりとした暖かいひとときを過ごすのだ。 いつもと変わらない時間に喫茶店に入ると、いつも店に入る時と同じウェイトレスが店内を歩き回っている。 手近な席に座ると、最寄のウェイトレスが歩いてきた。綺麗に掃除された店内が輝いて見える。 近くを歩いていたウェイトレスに注文を聞かれて、いつもと同じようにミルクティーを頼んだ。「かしこまりました」と言って歩き去って行くウェイトレスを見ながら、いつもと変わっていない事にささやかな安堵を感じた。 最近疲れているような気がする。日曜日に家から歩く、ほんの僅かの距離だけでも、足が重くなっていく。きっと連日連夜の残業のせいなのだろう。 ミルクティーはまだかと店の隅々まで見ていると、向こうから歩いてくるウェイトレスが視界に入った。真

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    kits 2008/01/14
    話の筋とは別にウェイトレスの描写が詳しい気がする
  • お支払いはカードで。 - 短編 第64期 #2

    作者: Draw 文字数: 998 カードで。 口癖になってしまったみたいだ。 なんて素晴らしいんだろう。 これさえあればどんなものだって買える。 所詮世の中は金。何で今まで気付かなかったんだろう。 「お支払いは?」「カードで。」 なに、後で返せばいいんだ。後でね。 仕事も辞めて遊んで暮らすことにした。 今日も起きると、予約しておいたリムジンが出迎える。 確か、ママは宝石を欲しがってたな。 このリムジンの使用料は勿論、何から何までカードで払う。 どんなものも最高級品でないとね。 それにしても、貧乏人は可哀想で馬鹿だ。 なんでカードを作らないんだろう。 それに引き換え、僕は天才だ。僕は偉いぞ。 リムジンが宝石店に着く。 もう一回行くのは面倒だから、あれもこれも全部買ってあげよう。 初老の店員が何故か頭を下げてきた。恐れ入ったのだろうか。 店員は口を開いた。 「お客様のカードは会社側で引き止め

    kits
    kits 2008/01/14
    最後は力の勝負になるのか。
  • rocketttt - 短編 第64期 #1

    作者: 藤舟 ウェブサイト: . 文字数: 918 僕の仕事はロケット花火を分解して中の火薬を集めることだった。仲間の水城の仕事は適当な大きさの軸棒にそれを詰めることだった。 「ペンシルロケットってんだよ。」 水城は相変わらず偉そうに言った。 一号機はアルミのキャップに厚紙の尾翼を付けたささやかなV2ロケット。何事も小さい積み重ねから始めないといけないのだ、いきなり手を広げて失敗しちゃったお前の親父みたいになるからな、という水城の意見には賛成だった。今でもばかなオヤジは水城の親父と時々飲みに行って調子に乗っておごったりしてるみたいだが、しかし実のところやっぱり僕の家より水城の家の方が金がないのは変わっていなかったのだった。 感動の初打ち上げになるはずだった初号機は導火線がキャップの口にとどいた瞬間に軽く爆発した。 「成功に犠牲は付き物だろ?」 それよりも俺たちの失敗時の安全対策がうまく働い

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    kits 2008/01/14
    郷愁的な何か。/ 火薬で遊ぶのは楽しい。
  • 記事211 - 仮掲示板 - 短編・掲示板

    (59期)一日ひとつ、8 記事番号: 211 投稿者: qbc 日時: 2007/08/19(日) 15:35:21 引用記事: 210 記事211に返答 記事211を削除 8 医者と死神の微妙な関係 佐々原 海 939 面白かったです。死神かわいい。 ツンデレの香りがした。 ンデ期だろうか。 もっとツンデレにしたら良いのにと 思いました いろいろ煮詰めたら良いのにと 思いました。 死神と医者という関係が面白かったです。 救う側と殺す側という相反する立場の 関係性は悲劇的で面白いです。 なんで殺す側の人間が救う側の 人間をフォローするのかっていう 部分が気になる。 建前上ツンでなければならないが、 内心デレなので、こんな風にフォロー したのではなかったのか? そしたらなぜデレるのかも知りたい。 > 「だって命って重いし、それに……」 という台詞は作者の意図的で、これは、 ようするに、 「私

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    kits 2006/10/01
    タイトル付けについてコメント(記事506)