ひものやフライなどの「庶民の味覚」として親しまれてきた、アジの価格が高騰している。 アジだけではない。最近はイワシなど大衆魚の水揚げ量が安定せず、価格は高止まりの傾向にある。 アジ1キログラムあたり1600円、過去5年間で最高値の水準 アジやイワシなど大衆魚の卸値が高騰している。原因は、主な産地である九州が天候不順などの影響もあって不漁なこと、また全国的にもシケ続きで水揚げ量が大きく減り、市場の入荷が激減したためだ。アジの水揚げ量が減ったのは、2015年2月7日までの1週間、九州での巻き網漁が月夜休漁だったこともある。 東京・築地市場の、ある卸売会社は「シケがあると2、3日は漁に出られません。今年はシケの日が多いので(水揚げ量が)安定しません」と話している。 なかでも、価格の急上昇が目立つのはアジ。築地市場によると、2月14日のアジの卸売数量は2万3074キログラムと少なく、価格は長崎産(